ある性転者の告白
高野奈绪美 序-1 私は今、都内の某住宅街の古びた屋敷でメイドとして暮らしています。 私がこの屋敷に初めて足を踏み入れたのは、今から4年前の夏。 ある三人の男と一人の女によって、私のここでの生活が始まったのです。 私はこれから、この4年间に私の身に起こったことを、できるだけ详しくお话しようと思いますが、思い出したくもない辛い出来事も多くて、もしかしたらお话が途切れ途切れになってしまうかもしれませんが、どうぞお许しください。ただ、それほど时间をかけられないこともわかっています。「十日间で书き上げること」が、ご主人様方がお与えになった命令ですから・・・。 4年间の体験をお话しする前に、现在の生活についてお话しさせてください。 今、私がこの屋敷で、メイドとして暮らしていることは、初めにお话ししました。 でも、それは表面上のことで、本当は、别の顔(いえ、もしかしたら、そちらの方が主だと言えるかもしれませんが。)を持っています。もちろん、ご主人様方の身の回りのお世话もさせていただいておりますが、それ以上に重要な仕事として、ご主人様方の性的なお相手、いえ、もっと平たく言ってしまえば、「性奴隷」としてのお勤めをさせていただいているということです。 私は、毎朝起きると、部屋のテーブルの上に置かれた一枚の纸片に目を通さなければなりません。そこには、その日のコスチュームからメイクから、何から何まで事细かに书かれたご主人様方からの指示があるからです。 今は、白いレースがあしらわれた黒いサテン地のフレンチメイドの衣装を着ています。メイクは、少し浓いめでルージュは深红のセクシーな色。镜に映してみるとたっぷりとグロスを含んで淫靡に辉いています。そんなメイクを少女のような可怜な顔立ちの上に施しているのです。さらに、フレンチメイドの衣装と言っても、部屋のドレッサーに入っているのは、普通のものはありません。丈が极端に短くて股下5センチもなく、胸元は深くカットされていて、今ではHカップにまでふくらんだ巨大な乳房を、申し訳程度に覆っているにすぎません。镜に映る私の姿は、自分が、男性の目を楽しませるだけの存在であることを思い知らせてくれます。いつもなら、この后、ご主人様方から呼ばれるのをじっと待ち続け、言われるまま、耻ずかしいお仕事をしなければならないのです。 でも、今日から10日间だけは、こうして告白を书くことに时间をいただくことができ、少しホッとしていますが・・・。 序-2 さて、ここで、长い告白を始める前に、申し上げておかなければならないことがあります。それは、私の性别についてです。皆さんは、ここまでのお话で私の性别が女であることに、何の疑いもお持ちではないでしょう。けれど、実は私の本当の性别、つまり、戸籍上の性别は・・・れっきとした男性なのです。 私は本名を高野直树と言います。戸籍上はもちろん、生物学的にもれっきとした男性です。しかも、つい最近までは、戸籍上、既婚者、つまり妻もいたのです。 でも、今の私の姿をご覧になって、それを信じてくださる方は、谁一人いないと思います。 この屋敷に住むようになる前、つまり、まだ、男性として生活していた顷の私は、172センチ55キロと、平均的な男性としては、少し细めでしたが、ごくごく平凡な男でした。それが、この4年の间に施された様々な手术や投薬によって、今のこの姿になったのです。 身长160センチ・体重40キロ、Hカップのバスト、大きくふくよかなヒップ、そして下半身には、まごうことない女性器さえあるのです。しかも、信じられないでしょうが、定期的に生理の烦わしさも経験しています。最新の臓器移植によって、体内に卵巣と子宫が埋め込まれているからです。つまり、いつでも妊娠の危険性を持っているということです。そんな身体にされた当时は、シャワーに入るたびに、自分の変わり果てた姿を镜に映し、涙することもありました。そんな気持ちも、今はすっかりなくなってしまっていますが・・・。 今、私は、ご主人様方からいただいた「奈绪美」という名前の、一人の女性として暮らしています。いつかは、この屋敷から逃げ出すことができるのではという淡い期待も、すっかりなくなってしまいました。第一、この姿で自由になれたところで、どんな人生を送らなければならないか、考えただけで恐ろしくなってしまいます。 では、时间も限られていますので、告白を始めたいと思います。 第1章 私は、大学を卒业してすぐ、先辈・友人と共にコンピューターのソフト会社を设立しました。幸い、设立后1年で会社は轨道に乗り始め、同时に収入面でも充実したものになっていきました。会社からは、「専务」という肩书きをもらっていました。まだ、二十三歳という若さにも関わらずです。もちろん、会社设立当时は死にものぐるいで働き、まったく休みもないような状态でしたが、金銭的に余裕が出始めると、ちょっとした浮気の虫が出てきたのです。 私は、大学卒业后、すぐに西村凉子という女性と结婚しました。彼女は大学の同级生で、二年の时からつきあいでしたが、若気の至りと言うべきか、それほどの恋爱感情もないままに、ただ、性的な満足というか、恋人らしい存在を持っていたいという、やや不纯な感情でつきあい始めたのです。そんな彼女と结婚しなければならなくなったのは、四年の时に彼女が妊娠したという理由からです。いわゆる「できちゃった结婚」というわけです。ただ、残念ながら、あることで、子供は流産してしまいましたが。 私は、妻に対し、元々恋爱感情が乏しく、それほどの深い爱情も抱いていなかったので、生活に余裕が出ると、当然のように、気持ちが不伦に向いていったのです。 当时、私の事务所には加藤结花という、一つ年下の社员がいました。外见はスリムで、短大时代はモデルのバイトもしていたという美しい女性でした。性格的にも穏和で优しい雰囲気を漂わせていて、とても魅力的な女性でした。 私たちは、若い重役と社员という関係でしたが、いつしかお互いを异性として意识するようになり、ある日を境に関係を持つようになったのです。そして、単なる游びとしての不伦がいつしか真剣に爱し合うようになり、本気で结婚を考えるようになったのです。そうなると、当然、妻とは离婚しなければならなくなります。 结花との関係が一年目を迎えた顷のある日、私は思いきって凉子に离婚したいということを告げたのです。私からの离婚の申し出に対して、凉子の心の动揺は非常に大きなものでした。それはそうでしょう。表面的にはとてもうまくいっているように见えた夫妇が、ある日、突然、他に好きな人ができたから别れたいという言叶で、その生活に幕を闭じることになるのです。私はいささかなりとも罪悪感を覚えましたが、结花を思う気持ちを抑えることはできません。その日、私は、泣きながら声を荒げる凉子を必死に説得しましたが、とうとう同意を得るまでには至りませんでした。 翌日からの私と凉子の结婚生活は、まさに「仮面夫妇」そのもので、お互いに一言も口をきかない日々が何日间も続きました。そして、そこのことと呼応するかのように、凉子の外出が目立つようになり、帰宅时间も遅くなっていきました。しかも、その外出时の外见と言えば、服装もメイクも派手になり、それまでどことなく地味だった印象はすっかり消えてしまっていました。そのことはとても気になっていたのですが、夫から突然の离婚の申し出による寂しさが、その行动の元になっていることは明らかでしたので、注意することさえできなかったのです。 そんなある日のこと、いつものように会社帰りに、结花と待ち合わせて食事に行った时のことです。结花の、いつもの明るい表情が急に昙り、大きな瞳にいっぱいの涙を浮かべて诉えるように言ったのです。彼女の话によると、このところ连日のように嫌がらせの电话がかかってきたり、帰宅した时に自宅のマンションの部屋の前に不审な荷物が置かれていたり、帰宅途中で谁かにつけられたりするというのです。私は、とっさに妻による行动だということを察知しました。 帰宅后、妻の帰りを待ち、问いただしたのですが、凉子は「そんなこと知らないわよ。」という返事を缲り返すだけで、それ以上は口をつぐむだけでした。私は、凉子の复讐心の高まりが止めようもないほどに高まっているのを感じ取り、いよいよ离婚を急がなければという気持ちになったのです。 翌日から、私は遅い妻の帰宅を待ち、连日のように离婚への説得を続けました。私は焦りと恐怖にも似た感情を抑えることができなくなっていたのです。なぜなら、その间も结花に対する嫌がらせはエスカレートする一方で、结花自身もかなり精神的に参っているのがわかったからです。 私は、会うたびに、大粒の涙を浮かべながら、诉える结花を抱きしめ、「もうすぐだから、それまで待ってほしい。」と慰めることしかできなかったのです。 そんなある日のこと、帰宅したばかりの私に电话がかかってきました。それは、妻の凉子からのものでした。 「もう、あなたの気持ちはわかったわ。离婚届けに判を押してあげるから、今すぐここに来て・・・。」 妻は、电话口でそう言うと、今、自分のいる住所を事务的に告げてきたのです。私は、凉子の豹変ぶりに、一瞬、自分の耳を疑いましたが、 (ついに离婚ができる。これで、结花と暮らすことができるのだ。) と思い、取るものもとりあえず、指定された住所に向かったのです。ただ、妻の后ろで闻こえてきた複数の男の话し声や妻の言叶の冷たさに、少しばかり、异様なものを感じはしていましたが・・・・。 第2章-1 指定された住所に、迷いながら、たどり着いた时には、もうすでに夜の十一时近くになっていました。その场所は、某住宅街の古びた洋风の屋敷で、かなり大きな敷地を持っているのが、塀の外からもわかりました。 そうです、その屋敷こそ、今、私がこうして暮らしている屋敷なのです。 私は、恐る恐るインターホンに手を伸ばし、一度、深呼吸をしてから、指先に力を入れ、思い切って、ボタンを押しました。やがて、中から闻き惯れた妻の声が返ってきました。庭先を20メートルほど歩き、玄関のドアの前に立った私が、もう一度深呼吸をして、ノブに手をかけた时、ドアが开き、妻の凉子が姿を现しました。 凉子は冷たい微笑を浮かべると、私を屋敷の中へ招き入れました。 私は离婚届を受け取りに来たことを告げましたが、凉子は、「それは、后でね。」と言うだけで、そのまま奥の部屋に向かって歩き続けたのでした。 その屋敷は、古びてはいましたが、中はかなり広く、部屋数もかなりあることがわかりました。私と凉子はいくつかの部屋のドアが左右に并ぶ长い廊下を进み、一番奥の部屋の前で立ち止まりました。 凉子は、部屋のドアをゆっくりと开け、私を中に招き入れました。と、その瞬间、私の视线に3人の见知らぬ男たちの姿が映ったのです。私は、とっさに妻が离婚の调停のために依頼した弁护士か何かだと思いましたが、どうも风貌がそんな职业を感じさせません。どちらかと言えば、ヤクザ风のちょっと崩れた感じの印象を受けました。 「绍介するわね、こちらが、私が今、お世话になっている人たちなの。村井さんと本城さんと田中さん。で、こちらが私の旦那・・・。」 凉子は、私と彼らにそれぞれを绍介するように言ったのです。 私は、不安な気持ちを抑えながら、軽く会釈をすると、 「ぼ、僕はただ、离婚届けを受け取りに来ただけだけなんだが・・・。」 と、少し、紧张した口调で言いました。 その言叶に妻と村井たちは、お互いの顔を见合わせると、一瞬、ニヤリと口元に笑みを浮かべて、颔きあったのです。 私は、案内されるままに、ソファに腰挂けると、しばらくの间、彼らと何気ない会话を交わしました。彼らは、意外にも、ヤクザ风の风貌には似合わない、比较的物腰の柔らかい话しぶりでした。私は、やはり、弁护士か何かなのだろうと、それまで抱いていた不安が薄らいでいくのがわかりました。 私は、それまでの不安と紧张から来る、喉の渇きを癒すために、妻が运んできたアイスティーを何のためらいもなく、一気に饮み干しました。 その后、さらに数分の会话を交わした后、私の意识は徐々に远のき始め、激しい睡魔に袭われました。その间、ほんの十分ほどだったと思います。 后で闻いたことですが、彼らは、気楽な会话で安心させた上で、睡眠薬入りのアイスティーを饮ませるということを、あらかじめ计画済みだったのです。 第2章-2 それから、果たして、どのくらいの时间が経过したのでしょうか。私は呆然とするする意识の中で、徐々に目が覚めていきました。気がつくと、体は椅子に缚り付けられ、身动き一つできません。さらに、视线を下に落とすと、惊いたことに、淡いピンク色の下着が目に入りました。それは、纷れもなく女性用のブラジャーとパンティだったのです。私は、一体何が起こったのかわからず、激しく头を振りました。がんじがらめに缚られた私にとって、动かせるのは头だけだったからです。ところが、その头が何となく重いのです。 (な・・・なんだ?どうなってるんだ?) 私は、自分の身に起こっていることを确かめようと、さらに头を动かしたのです。すると、どういう訳か、长い髪が汗ばんだ頬にまとわりついてきたのです。どうやら、女性用のロングヘアーのウィッグを被せられているようでした。私は、一瞬、自分の身に何が起こったのか理解できずに、心を落ち着かせようと、少しの间、目を闭じ、再び意识をはっきりさせてから目をゆっくりと开けました。しかし、その视界に飞び込んで来たのは、先ほどと同じ姿でした。そして视线を上に向けると、先ほど私と话をしていた村井・本城・田中、そして妻の凉子がこちらを见ながら、ニヤニヤした不吉な笑みを浮かべて、なにやら话している姿が见えたのです。 「こ、これは一体・・・?」 私の嗫くような声を闻き、 「あら、気がついたのね。」 と、凉子が言叶を返しました。 「ど、どういうつもりんなんだ?僕をどうしようっていうんだ?」 すっかり眠気も消えた私は、彼らに抗议するような强い口调で言いました。 「あら、そんな女の格好で、すごんでみても似合わないわよ。」 凉子は大きな声で笑いながら言ったのです。 ソファの真ん中で座っていた村井がゆっくりと立ち上がると、近づいてきて、 「凉子の言っていたように、お前、女っぽい顔してるから、女装が似合うなぁ。」 と言うと、他の男たちに视线を送りました。 村井は、动揺している私に、ゆっくりと説明を始めたのです。 「凉子から、お前が离婚したがっているって话は闻いている。でも、原因はお前の浮気だって言うじゃねえか。しかし、お前もひでぇやつだよな。これまで一生悬命に尽くしてきた女房を捨てるなんてよ。凉子から、その话闻いて気の毒になっちゃってな。で、そんなやつは、惩らしめてやらなくちゃいけねぇって言ってやったんだよ。」 村井の口调は、私が眠りに落ちる前のそれとは明らかに変化していました。そのすごみのある话しぶりは、まさにヤクザそのものでした。 「もうわかったでしょうけど、この村井さんって人は私の新しい彼よ。まあ、この辺じゃ、ちょっとした顔って感じ。で、本城さんと田中さんは、村井さんの弟分なのよ。まあ、そんなこと、どうでもいいことだけどね。」 凉子が村井の説明の途中で口を挟みました。 「な、何を言ってるんだ?离婚は、僕たち夫妇の间の问题で、他人にとやかく言われる筋合いはない。とにかく、このロープをほどけ。さもないと、警察に连络するぞ。」 私は、精一杯の虚势を张って言いましたが、彼らは笑い合うだけで、全く意に介しませんでした。 それにしても、凉子は私から离婚话が出て以来、派手な服装やメイクで外出することが多くなってはいたものの、外出先で、こんな村井たちのようなヤクザと知り合いになっていたとは、あまりにも意外なことでした。私の心には、あのときもっと注意しておけばよかったという后悔の念がわいてきましたが、その时の自分の置かれている立场を考えると、そんな后悔の念を、じっくりかみしめるゆとりは、ありませんでした。 「まあ、私も村井さんっていう新しい彼もできたし、あなたと别れてもいいって思った訳よ。でね、そのこと、村井さんに话したら、『そんな物わかりのいいことでどうすんだ。旦那の不伦がもとで离婚するんだから、慰谢料はたっぷり取ってやれ。』って言ってくれたの。」 「わ、わかってる。僕の不伦が原因だってことも・・・。慰谢料は払うつもりだ。本当だ。だから、早くその话し合いをして・・・・。こ、こんな姿じゃ话し合うこともできないじゃないか。」 もとより、私は慰谢料の支払いにはできる限り応じるつもりでした。离婚の原因が私の侧の不伦であることは、明白だったからです。 「ちょっと、待ってよ。话は最后まで闻いてよね。最初は、そのつもりだったのよ。慰谢料でも取って别れようってね。でも、よく考えたら、そんなの一时のことでしょ。あなた、私と别れたら、あの结花って女と一绪になるんでしょ?で、幸せに暮らすってわけじゃない?そんなの不公平だって気になっちゃったのよ。で、また、そのこと村井さんに话したら、じゃ、思いっきり耻かかせてやったらいいじゃないかって言われたのよ。そうすれば、あなたも后悔するはずだって。どう?そんな格好させられて耻ずかしいしょ?ハハハ・・・。」 私は、凉子の言叶で、その时、なぜ自分が女物の下着を着けられ、ウィッグまで被せられているのかの意味がやっとわかったのです。それは、凉子の复讐心に根ざしたものだったのです。 「も・・もう、十分だろう。十分耻をかかせてくれたじゃないか。それに、慰谢料だって払うって言ってるんだ。もう、この服を脱がせてくれ。」 私は、ある意味では、これですべてが终わるんなら简単なことだとさえ思ったのです。 私に耻をかかせるという彼らの目的はそれで达したのだとばかり思っていたからです。 しかし、その考えは大きな间违いでした。ここまでは、彼らの邪悪な企みの、ほんの序章に过ぎなかったのです。 第2章-3 しばらくして、一旦部屋を出ていた村井が数枚の纸を持って戻って来ました。 「これに、サインしろ。お前と凉子の离婚契约书だ。」 その时、すでに、腕だけは拘束を外され、自由にされていましたので、その纸を受け取り、视线を落としました。しかし、それを読み进むうちに、急にめまいが袭ってきました。『离婚契约书』と书かれたその书面の内容が、あまりに常识外のものだったからです。 まず、契约の一つ目として、私が支払うべき慰谢料が一亿円と明记されていたのです。その金额はまさに法外なもので、会社の重役とは言え、二十四歳の私にはあまりに过酷な数字でした。仮に、どこからか借金をしたとしても、その后の生活に必ずや破绽を来すであろう金额です。 「こ、こんな法外な金额、无理だ・・・。」 私は思わずつぶやきました。 「何、言ってるんだ。お前、重役なんだろう?そのくらい用意できるだろうが。それに、そもそも离婚の原因はお前にあるんだからな。金さえ用意すれば、离婚は成立だぜ。」 村井が冷たい口调で吐き捨てるように言いました。そばで、凉子と本城、田中も颔いてみせました。 「す、少し・・・考えさせてくれ・・・。」 考えても、どうしようもないことはわかっていましたが、とにかく、自分の気持ちを落ちつかせる时间が欲しかったのです。けれども、村井の言叶はそれを许してはくれませんでした。 「おい、どうするんだよ。今更、离婚取りやめってことか?え?ま、それも、今となってはもう手遅れだけどな・・・。」 村井の言叶の意味を分かりかねて、私はしばらくの间、彼の口元を见つめていました。 「わかんないのかよ。今更、离婚取りやめはできないってことだ。今のお前の格好を见てみろよ。女の格好を・・・よ。今まで黙ってたけどな、お前のその格好、ばっちり、このデジカメで撮らせてもらったからな。もし、金が払えないって言うんなら、これプリントしてお前の会社に・・・あ、いや、お前の彼女・・・なんて言ったかな、そうそう、结花って女にも送りつけてやるよ。」 私は、背筋が冻り付くような思いがしました。それほどまでに村井の言叶はドスが利いていたのです。しばらく、紧张のやりとりがあったので、すっかり忘れていたのですが、その时の自分の姿は、谁にも见せられない耻ずべき姿です。ピンク色の女性下着の上下を身につけ、女性用のカツラまで被せられた姿を改めて思い知らされたのです。こんな姿を会社の同僚や、ましてや结花にまで见せられたら、一体どうなってしまうのでしょう。 「そ、そんなこと・・・。まるで胁迫じゃないか。立派な犯罪だぞ。」 私は、精一杯の虚势を张って言いました。 「おーおー、意気がってるじゃないか?お前、今の姿、自分で见てみな。意気がっても、全然似合わないぜ。第一、俺たちに法律なんて関係ねぇんだよ。」 村井はそう言うと、本城に目配せをしました。 本城は、その合図に反応するように立ち上がり、一旦部屋から出てると、数枚の写真を持って戻ってきたのです。 なんてことでしょう。その写真に写っているのは、女装姿の私自身でした。村井の言っていることは本当だったのです。しかも、それまで自分では気づかなかったのですが、私の顔は完全にメイクまで施されていて、目をつぶって、眠り込んでいるとは言え、ベッドに横たわって、どこかしらポーズをつけているようにさえ见えました。 「さあ、どうするの?会社と结花に送ってもいいの?この写真・・・。」 それまで黙ってやりとりを见ていた凉子が言いました。 「ま、待ってくれ。そ、それだけは・・・。」 「じゃ、お金は用意できるのね?よかったわ。あーあ、ホッとした・・・。」 凉子はわざとらしく言うと、村井の方に微笑みかけ、その腕に自分の腕をからませたのでした。 「い・・・いや・・・い、一亿なんて金・・・。僕には无理だ・・・・。」 私はつぶやくように言いました。 その言叶には何も返答せずに、村井と凉子は再びソファに腰挂けると、なにやらひそひそと话をし始めたのです。时折、思い出したように大きな声で笑いあいながら。 第2章-4 やがて、二人はもう一度立ち上がると、私の方に向かって言い出したのです。 「今、凉子とも相谈したんだが、お前、金ができないんなら、俺の知り合いが金融やってるから、そこから借りろよ。」 私は、村井の意外な申し出に惊きました。それまでの高圧的な口调とは明らかにトーンが変わっていましたし、そんな善意を示すような人间には思えなかったからです。 私は、すぐに、これには何か企てがある、と直感しました。きっと、いわゆる「ヤミ金」业者で、法外な利息をふっかけてくるに违いないと思ったのです。ところが、私の怪讶そうな様子を察知してか、村井はさらに言叶を続けたのです。 「お前、ヤミ金かなんかだと思ってるだろうが、それは、违うぜ。利息はゼロだ。しかも、返済は月十万だ。それなら安いもんだろう?」 私は、できる限り冷静に头を働かせ、村井の言叶を理解しようとしました。一亿円を月十万円で返済すると、八十年以上もかかってしまう。それまで私が生きているかどうかもわからないのに、そんな条件のいい话なんてあるはずがないではないか。でも、この申し出に同意すれば、今すぐに离婚が成立し、结花との新しい人生をスタートすることができる。どちらにせよ、慰谢料は払うつもりだったではないか。それに、もしこの申し出を断れば、あの耻ずべき写真が公にされてしまうではないか。私の心には、激しい葛藤がわき上がってきました。 私は、しばらく考え込んだ后、ついに、村井の申し出を受けることを决心したのです。しかし、この决断こそが、その后の私の人生を完全に変えてしまう大きなものになってしまったのです。 私は、村井の差し出す借用书に目を通しました。确かに、そこに书かれている内容は、村井の口から告げられたものと同じでしたが、付帯条项として、小さな文字が书き加えられてあったのです。 『但し、本契约を正式に缔结するために以下の条件を付与する。 本日より3ヶ月、债権者である村井健三及び、村井代理人である高野凉子、本城 充、田中聡の指示を、全面的、无条件に遵守すること。 *上记条件を债务者が満たさない场合には、本借用契约は无効とし、全额一括返済并びに、违约金として元金に加えて一亿円の返済を速やかに行うこととする。』 「こ、これは、一体、どういうことなんだ・・・・?」 私は、付帯条项の意味する内容を理解できずに、村井の方を见据えて言ったのです。 「だから、书いてある通りだよ。ま、简単に言えば、むこう3ヶ月は、お前の体は俺たちが预かるってことだ。これだけの条件で金を借りられるんだぜ。このくらいの条件は当たり前だろう。え?そうだろう?」 村井は、口元に怪しげな笑みを浮かべて、冷たく言い放ったのです。 「そ・・・そんな、马鹿な话があるか。そんなものに同意できるわけないだろう。」 私は半ば兴奋して、声を荒げました。借金の条件は破格です。しかし、そのために、3ヶ月间とは言え、彼らの言いなりになることはどうしてもできないと思ったのです。 「そうか、じゃ、仕方ないな。今すぐ、金を用意してもらおうか。さもないと、このオカマ写真を・・・。」 村井は、例の耻ずべき数枚の写真を手で弄びながら、言いました。 「そ・・・それは・・・それだけは・・・。」 そうです。私には前にも、后ろにも进むことができなくなっていたのです。 しかも、凉子の促すような言叶が闻こえてきました。 「别にあなたの命までもらおうってわけじゃないわよ。たった3ヶ月辛抱すれば、お望み通り、离婚成立。自由の身になって、结花って女と一绪になれるんじゃない。私だって、夫であるあなたをそんなひどい目にあわせるつもりなんてないんだから・・・。」 皮肉たっぷりの言い方でしたが、その「たった3ヶ月」という言叶と、「ひどい目にはあわせない。」という言叶が私の决心を促したのです。 私は、言いようのない不安と戦いながらも、震える手で、ついにサインをしてしまったのです。 「よし、これで契约成立だ。いいか、むこう3ヶ月は、俺たちの言うことは絶対に従わなきゃならねぇんだぞ。さもないと、全部で2亿円、即金で払う羽目になるんだ。よく覚えておけよ。アハハハ・・・。こりゃ、おもしろくなってきたぜ。なあ?凉子?」 村井が、大声で笑いながら、凉子に目配せをすると、凉子も、それに答えるかのように意味深な笑みを浮かべるのでした。 私は呆然とした意识の中で、「たった3ヶ月、たった3ヶ月のことだ・・・。」と心の中で呪文のように呟きました。 それから、私は本城と田中の手によって、再び、椅子に后ろ手に缚り上げられ、一人部屋の中に置き去りにされたのです。 第3章-1 彼らが、再び部屋に戻ってきたのは、それから、约1时间后のことでした。村井の手には小さな纸切れ、そして田中の手にはビデオカメラがありました。 「じゃ、契约通り、3ヶ月はお前の体は俺たちのものだ。いいな?じゃ、最初に、会社と结花に电话をかけろ。急に出张が入ったとか、适当に休む言い訳をしておけ。」 「ど、どういうことだ。帰してくれるんじゃないのか?」 私は、村井の言叶を信じられない思いで闻いたのです。 「何、言ってんだ。それじゃ、何にもならないだろうが・・・。全くふざけた野郎だぜ。」 「そ、そんな・・・。お愿いだ。家に・・・家に帰らせてくれ。」 私は必死になって恳愿しましたが、村井はまた、ヤクザ口调に戻り、 「バカ野郎、なめたこと言ってんじゃねえ。さっさとしねえと、契约违反で诉えるぞ。」 本来なら、こんな胁迫めいた契约が法的には何の効力もないことは明らかでしたが、その时の私は冷静な判断力を失ってしまっていたのです。 私は、命じられるまま、凉子の握った受话器に向かって话し始めたのです。 电话の向こうは、闻き惯れた同僚の声でした。 私は、社长に代わるように告げ、しばらくアメリカに行かなければならなくなったと、虚伪の连络をしました。幸いなことに、日顷からの仕事ぶりを评価されていたこともあって、社长には、疑いの様子は微尘も感じられませんでした。むしろ、気をつけて行って来いという思いやりのある言叶をかけられ、私は思わず、涙がこぼれそうになりました。しかし、もしも、今のこの姿を见られたら、これまで筑き上げてきた信用もすべて失ってしまうだろうと思うと、そんな感伤に思いをはせている余裕はありませんでした。 次に私は、结花の携帯に电话をしました。 结花も同じ会社にデスクを持って働いているので、アメリカ行きの话はもう、伝わっているかもしれませんが、私は同じ话を缲り返しました。 「そう、アメリカに行くのね。で、いつ戻ってくるの?」 结花の寂しげな声が受话器越しに闻こえてきます。 「あ、いや、3ヶ月、たった3ヶ月だから・・・。」 私は、结花をも骗している自分に、罪悪感がわいてきました。 「え?3ヶ月も・・・。寂しいわ、私・・・。」 结花の言叶がだんだんと泣き声に変わっていくのがわかりました。 私は、抑えようもない感情がわいてきて、 「で、でも、この出张が终わったら、り・・离婚が完全に成立するんだ。そしたら・・ね・・・け、结婚しよう。それまで、しばらく待っててほしいんだ。」 振り绞るような声になっていました。 「ホント?ホントなのね。嘘じゃないわよね。」 「ああ、ホントさ。嘘じゃない。」 「うれしいわ。寂しいけど、その言叶信じて待ってる・・・。」 「うん。ごめん、寂しがらせて・・・。でも、结花と一绪に暮らせることを信じて、僕もがんばるから・・・。」 「うん、わかった・・・。ねえ、直树?私・・・爱してる、直树のこと爱してるわ。」 「ぼ、僕もだ。僕も爱してる。结花のこと、心から爱してる・・・。」 私は、凉子の前であることも忘れて、梦中で受话器に语りかけました。确かに、その时、私が置かれている苦境は、结花との新たな人生を望んだために生じていることではありましたが、决して后悔はありませんでした。 第3章-2 「あ~あ、全く、すごい爱の告白ね。热いわね、ホントに・・・。今の自分の格好を棚に上げて、とんだプレイボーイってところね。フフフ・・・。」 电话を切った私に向かって凉子が思いきり皮肉を込めた言叶を吐いたのです。その口调は嫉妬心からなのか、明らかに意地の悪い响きを含んでいました。 「まあまあ、そんなに妬くなって・・・。旦那もお前と离婚したくて必死なんだから・・・な。アハハ・・・。」 结花との电话の余韵に浸る间もなく、彼らの私への次の指示が与えられました。 「まず、最初にシャワーに入れ。おい、凉子、支度しろ。でな、万事、凉子が準备してくれるから、それに従えよ。わかったな? もし、反抗的な态度をちょっとでも见せたら、こいつらが黙っちゃいないからな。それに、例の写真も・・・。」 もとより、3ヶ月の辛抱だと自分に言い闻かせていた私は、反抗する気も失せていました。それに、凉子が言った「夫にひどいことはするわけない。」という言叶も、かすかな希望の灯になっていたのです。 それまでほとんど口を开かずに、ただその场のやりとりをニヤニヤした表情で见ていた本城と田中がソファから立ち上がると、私の方に近づき、ゆっくりとロープをほどき始めたのです。约3时间も拘束されていた私の足首はロープの迹が残り、つま先が血の気を失ったように青白くなり、かすかに痺れてさえいました。 私は、凉子の后に続き、部屋を出て、案内されるままバスルームに入りました。私は、それまで、头を覆っていたロングのウィッグを无造作に外し、ピンク色のブラジャーを外そうと手を伸ばしました。初めて身につけた女性もののランジェリーは、外そうにもなかなか外れません。私は改めて、この数时间、自分がこんなものを身につけさせられていたのだという现実を思い知らされ、急に激しい羞耻心に袭われたのです。同时に、何はともあれ、そんな耻ずべき姿から解き放たれたという解放感にホッとしたのでした。 全裸になり、脱衣所からバスルームに入った瞬间、闭めようとしたドアが何者かによって、妨げられました。ハッとして后ろを振り向くと、そこには、凉子が微笑みながら立っていました。しかも、その背后からは、本城と田中が続いて中に入ろうとしていたのです。 「私たちも、一绪に入るからね。ちょっと、用事があるから・・・。ああ、この人たちはあなたが抵抗しないようにお目付役ね。さあ、入って。中に・・・。」 「よ、用事って、何だよ。いったい・・・。」 私は、その意図が解りかねて、怪讶な表情で言いました。 「いいから、いいから・・・。后で解るって。」 凉子はそう言うと、私の背中を押してバスルームの中に押し入れたのでした。 私は、かすかな抵抗を试みましたが、背后に本城と田中という「お目付役」が控えていたために、强くは出られませんでした。一绪にバスルームに入ると言っても、全裸になっているのは私だけです。他の3人は皆、服を着たままなのです。その様子はあまりに不自然で、彼らが一体何をしようとしているのか、すぐには解りませんでした。 そんな私の疑问が消えたのは、全身を洗い流し、再びバスルームを出ようとした时でした。ドアに手をかけた私を、田中の手が止めたのです。 「まだ、用事は终わってないんだよ。な、凉子さん?」 田中は、それまで监视しているだけだった凉子に向かって言ったのです。 「そうよ、まだ、终わってないわ。することあるんだから、さあ、こっちに戻って・・・。」 私は、不安になりながらも、もう一度、バスルームの椅子に腰を降ろしました。 「さあ、脱毛しましょうね。全身、つるつるにしないとね。フフフ・・・。」 凉子はそう言うと、用意していた袋から脱毛クリームを取り出したのです。 「な、何をするつもりなんだ?」 「だからー。脱毛だってば・・・。全身のむだ毛を落とさなくちゃ・・・。それとも抵抗する気?だったらいいけど。どうなったって、知らないわよ。」 凉子の言叶に私はそれ以上の抵抗はできません。凉子一人なら力ずくで押しのけることも可能だったでしょう。しかし、そばには田中と本城も目を光らせているのです。いえ、逃げ出す気なら、いくら男として非力だとは言え、その场から飞び出すことくらいはできたでしょう。けれども、仮に逃げ出せば、あのあまりにも耻ずかしい女装姿の写真を公开されて、しかも、契约の不履行による合计2亿円もの返済を即时に行わなければならないという立场に追い込まれていては、その理不尽な要求にも従わざるを得なかったのです。 第3章-3 それから、约1时间が経ったでしょうか。凉子の手により、全身の脱毛を施された私は、全裸のまま、促されるままにバスルームを出て、再び长い廊下を不安な足取りで辿ったのです。前を案内するように凉子が、そして相変わらず傍らには本城と田中がなにやら、谈笑しながら歩いています。私の心に言いようもない不安と恐怖が止めどなく、沸いてくるのでした。 案内された部屋は、一阶の玄関脇の小部屋で、调度品やドレッサー、さらにはベッドの様子から、使用人部屋、いえ、いかにも女性的なインテリアが饰ってありましたので、メイドさんか何かの部屋だと直感しました。 ええ、そうです。その部屋こそ、今私が暮らしているこの小部屋なのです。彼らは、この屋敷に、私をメイドとして住まわせるという计画を立てていたのです。この部屋は、そんな私のために彼らが準备したものでした。もちろん、その时の私に、そんなことに気づくゆとりは全くありませんでしたが・・・。 私は、凉子に指示されるまま、ドレッサーの前に座りました。 (また、女装させられるのか・・・。と言うことは、また缚られて・・・・。一体、こいつらはどこまで、この俺に耻をかかせるつもりなんだ?) 私は、そう思うと激しい羞耻心がわいてきて、その场を逃げ出したい冲动に駆られましたが、それが不可能なことは、わかっていました。 私は、ある种の谛観を感じながら、黙って凉子の作业に従いました。 女装させて缚りつけられる・・・・・その苦痛は确かに耐え难いものでしたが、もし、それだけで、契约を履行することができるのなら、なんとか我慢し通すこともできるのではないか。そんな思いも心の片隅には芽生えてきていました。しかし、それは本当に甘い考えでした。彼らの、とりわけ、凉子の増幅された复讐心は、その程度のことで収まるほど小さなものではなかったのです。 凉子は嬉々とした表情で、次から次へと、私の顔にメイクを施していきます。それはもう、私が夫であるという认识すらしていないそぶりでした。 「さあ、できたわ・・・。ホントに今まで気づかなかったけど、あなたって女装が似合うわねぇ。完璧な女の子って感じ・・・。フフフ。」 私は目の前の镜に映る自分の姿に、思わず、息を饮んでしまいました。确かに、凉子の言うように、ちょっと见では、谁も男だとは気づかないほどの完璧なまでの女装姿だったのです。もちろん、それを喜んで受け入れるような趣味は私にはありません。羞耻心の高まりだけが、止めどなく大きくなってくるだけです。 「じゃ、今度は、服を着ましょうね。どれがいいかなぁ・・・。フフフ・・・。」 凉子は楽しげにそう言うと、タンスから、淡いバイオレットのブラジャーとパンティを、そしてクローゼットからは明らかにメイド服と见られるコスチュームを取り出し、広げて见せるのです。 「どう?すてきでしょ?これ・・・。さ、早く立って・・・。私が着せてあげるから。」 目の前に女物の衣类を见せられ、私の羞耻心は一気に高まり、无抵抗ではいられません。私は、思わず、大きな声で诉えたのです。 「お、お愿いだ、凉子・・・。も、もうこれ以上の辱めはたくさんだっ・・・。」 激しくかぶりを振る私の頬に、ロングヘヤーのウィッグの毛先がちくちくと触れてくるのがわかります。と、その时でした。视线を上げた私の前に、それまで傍らにいたはずの本城のにらみつけるような顔があったのです。 「お前、いいのか?抵抗なんかして。兄贵に报告しても・・・。」 そう言うと、本城は田中に目配せをしました。田中は待ってましたとばかりにドアのノブに手をかけ、部屋を出て行こうとしたのです。 「ま、待ってくれ。それだけは・・・。で、でも、こんなことしたくないんだ。お愿いだ。许してくれ。」 私は、半分泣き声になって、言ったのです。 (もうどうすることもできないんだ。) 私はすべての弱みを彼らに握られていることを改めて悟り、いったんは立ち上がりかけた身体を、再び、力无く、スツールに落としたのです。 「さあ、涙ふいて・・・着替えなくちゃ・・・。抵抗したって无駄なことなんだから・・・。たった、三ヶ月の辛抱なんだから。ね、あなた・・・。フフフッ・・・。」 そう、三ヶ月、たった三ヶ月の辛抱なんだ・・・・私はその言叶を何度も何度も、心の中で缲り返し、凉子に手伝われながら、とうとうメイド服に袖を通したのです。 第3章-4 「さあ、準备完了。できたわよ、すっかり・・・。それにしても、ホントよく似合うわ・・・。女の私から见てもホレボレするくらい・・・。ね、どう?二人とも・・・。」 凉子は本城と田中の方に视线を送ると、私の身体を、彼らの方に正対させたのです。 「おぉー、ホントにいい女だなぁ・・・。こりゃ、男にしとくのもったいないぜ。なあ、聡。」 「あ、ああ、なんか、俺、ヘンな気になりそうだぜ・・・。」 本城と田中は口々に下卑た言叶を投げかけてくるのでした。 「ちょっとぉ、いい加减にしてよね。ここに本当の女がいるんだからね。でも、ま、确かにいい女だわ。それに、そんな挑発的な衣装じゃ、男が兴奋するのも当たり前ね。フフフ・・・。ほら、あなたも、自分で见てみなさいよ・・・。」 私は、凉子に引っ张られ、部屋の隅に置かれている姿见の前に立たされました。そして、恐る恐る、顔を上げ、目の前に映る自分の姿に目をやりました。 その瞬间、改めて激しい羞耻心に、全身が热くなるのがわかりました。 「ああ・・なんて・・・なんて格好して・・・るんだ・・・。」 そこには、头の先から足のつま先まで、完璧なまでのメイドが映っていたのです。 髪の毛は肩まで伸びたストレートヘヤ、そしてその顶上には白いレースの饰りがちょこんと可爱らしく乗っています。メイクは赤を主体にしたかなり浓いめのメイクでしたが、アイブロウ、チーク、ルージュ、さらにはビューラーで整えられた睫毛にはボリュームのあるマスカラまで施されています。そして、両耳にはゴールドのイヤリングまでついていて、服装はと言うと、シリコン製のパットで盛り上がった胸を夸张するように白いレースがあしらわれ、柔らかそうな黒いベルベットの光沢のある布地が全身を覆っています。しかも、それが描く身体のラインは、コルセットによる、细くくびれたウエストラインとヒップパットによる丸みのあるヒップラインが、见事なまでに女性的なシルエットを作っています。ただ、そんな上品な素材でできているにも関わらず、そのメイド服は、通常のものとは决定的に异なる部分があったのです。それは、あまりにも短いスカート丈のことです。それは、膝上何センチなどとは表现できない程の短さで、直立し、じっとしていることで、何とか下着の露出を回避できるほどの长さしかないのです。もし、少しでも前屈みになれば、いえ、ちょっとでも身体を动かせば、淡いバイオレットのパンティが顔をのぞかせることになるでしょう。しかも、男にしては、ほっそりとした长めの両脚を包んでいる黒いストッキングは、バックラインの入った、ガーターベルト用の物で、真っ赤なガーターとスカートの裾の间からは、脱毛してなめらかになった白い肌が露出しているのです。 「ああ、こ、こんな・・・。」 私はそのあまりにも扇情的な姿に変身させられた自分自身の姿を目にして、思わず倒れそうになりました。本当に、逃げ出せるものなら、この场から逃げ出したい。いえ、いっそ、ひと思いに死んでしまいたいとすら思ったのです。しかし、そんな絶望感をかろうじて抑えたのは、(3ヶ月后には结花と一绪になれる。そのための、これは、试练なのだ。)という心の中の言叶でした。 「さあ、いつまでぼーっとしてるの?村井さんに绍介しなくちゃ、新しいメイドさんを・・・ね。フフフフッ・・・。」 凉子は、唇をかみしめ、うなだれる私の背中を强く押しました。 私は、凉子と本城、田中に従って、部屋を出て、长い廊下の奥のリビングらしき部屋に戻っていきました。廊下を歩く时に、履き惯れない高いハイヒールが奏でるコツコツという甲高い响きが、私の不安をどんどん増幅させていくのがわかりました。 第3章-5 「うおっ、す、すげぇ・・・、すげぇじゃねぇか・・・。ホントにいい女だぜ・・・。」 部屋に入った私を一目见て、村井は目を丸くして、声を上げました。 「でしょ?どう?私のテクニック。」 凉子が自慢げに言いました。 「おいおい、お前のテクニックじゃないだろうが。こいつが元から女っぽいからだぜ。でも、それにしてもゾクッとするほどのいい女だぜ。ホントに眠気も覚めたぜ。」 そういえば、窓からはうっすらと朝の光が差し込み始め、夜明けを迎えているのがわかりました。私は、早くこの悪梦のような时间が过ぎ去ってくれることだけを愿って、ただうつむきながら、彼らの下卑た冗谈を闻き流すしかありませんでした。 「あらあら、耻ずかしがっちゃって・・・。そんなに固くならなくたっていいじゃない。もう少しリラックスしたら・・・?ね、あ・な・た・・・フフフ・・・。」 うつむいたまま、身体を固くして、立っているだけの私を见て、凉子が声をかけてきました。 「そうだ。そうだ・・。お前见て、固くなってるのは、俺たちの方だよな?俺たちのムスコだよな?なあ、充・・・。アハハハ・・・。」 「本当ですよぉ・・・俺なんて、さっきから・・・もう、ビンビンになってますよー。」 村井の下品な言叶に応えるかのように、本城は、自分のズボンの前を押さえながら言うのです。 「あーあ、みんな、あなたのせいよ・・・。男のくせに男のオチンチン立たせるなんて・・・ホント、罪作りな人ねぇ・・・ハハハ・・・。」 凉子はそう言うと、私の屈辱感をより一层高めるためなのでしょう。さらに追い打ちをかけるように言うのです。 「男のくせに、そんな大胆な超ミニ履いて、まるで、男が欲しくてたまらない淫乱女みたいじゃない・・・・。ねぇ、どんな気分?男なのに、男にじろじろ见られるなんて・・・ねえ、あなた・・・?フフフ・・・。」 「は、耻ずかしい・・・逃げ出したいくらい・・・耻ずかしいんだ・・。お愿いだ・・・もう、もう・・・このくらいにしてくれ・・・。頼む・・・。」 「あら、何いってるの?まだ始まったばかりじゃない。これから、もっともっと、あなたには耻ずかしい目に遭わせてあげるわ・・・。でも、何かすごく似合ってるじゃない。ね、もしかして、ホントは、その気があったんじゃないの?私に隠れて密かに女の子してたとか・・・フフフ・・・。」 「ち、违う・・・そんな、そんなことは・・・絶対にないっ・・。」 私は、凉子の口から次々と発せられる屈辱的な言叶に耐えかね、つい大きな声を上げました。しかし、彼らは、そんな虚势には全くひるむそぶりも见せずに、时折、下卑た口调で谈笑しながら、私にとっては屈辱的な「品评会」を続けたのでした。 第4章-1 「じゃ、そろそろ、始めるか。」 村井のこの一言が「品评会」の终わりを告げました。 私は、この屋敷に来た数时间前の出来事、つまり、女装させられた上に、椅子に缚られ、彼らのなめ回すような视线を浴びるという辱めが、再び、実行に移されるのではないかと予感し、思わず、身构えるように身体を固くしました。しかも、今度は睡眠薬で眠らされているわけではなく、意识のはっきりした状态で、そんな屈辱を受けなければならないのです。それは正に笔舌に尽くしがたい、拷问のような责め苦でしょう。しかし、彼らは、ロープや椅子を準备するそぶりは全く见せず、その代わりにビデオカメラと数枚の纸切れを用意したのです。 「じゃ、これから、お前に誓いの言叶を言ってもらう。内容は、この纸に书いてあるからな。で、それを、ビデオにちゃんと収めてやる。わかったら、始めろ。」 私は、不安を感じながらも、どうやら、女装姿で缚られた上で、彼らの视线を浴びるという屈辱は避けられそうだと少しホッとしながら、手渡された纸片に目を落としました。しかし、その安堵感もつかの间のことでした。 「こ、これは・・・。」 そこに书かれている内容はかすかな安堵感を完全に打ち消すものだったのです。 「だから、誓いの言叶だよ。お前が今日から俺たちの指示に従うことを约束するためだ。」 「そ、それはもう、契约书でわかってるじゃないか。今更、こんなこと言う必要はないだろう?」 「待てよ。お前、勘违いしてるんじゃないか?契约书の付帯条件には、俺たちの指示は絶対だって书いてあったろうが。だったら、文句言わずにやれ。さっさとやらないと、契约はなしだぜ。そうなったら、例の写真、ばらまかれることになるんだからな。もちろん、离婚だって取りやめだ。お前には借金だけが残るってわけだ。どうだ?それでもいいのかよ。」 村井は、淀みなく言い続けたのでした。 その时の私は、一体、借金が残ることを恐れたのか、それとも、写真が公になることを避けたかったのか、どちらかはわかりません。もしも、胁迫の材料がどちらか一方なら、断ることができたのか、それもよくはわかりません。しかし、いずれにせよ、私には村井の言叶を拒否する勇気がなかったことは确かです。 「わ、わかった。い、言うよ。そのかわり、写真を公开するのだけはやめてくれ。お愿いだ。」 私は、用意されたビデオカメラの前に立ちました。そして、纸片に目を落とし、ゆっくりと口を开いたのです。私の両方の瞳からは悔し涙があふれてきたのを今でも、はっきりと覚えています。 「わ、私、高野直树は、きょ、今日から村井健三様、高野凉子様、本城充様、田中聡様に、お、お仕えするメ・・・メイドとして、このお屋敷で働かせていただきます。皆さんを、ご、ご主人様として、しっかり、ご・・・ご奉仕させていただきますので、どうぞ・・・よろしくお愿いいたします。もし、ご主人様方の指示に少しでも反抗すれば、ご・・・ご厚意でいただいた契约を、すべて破弃されても・・・かまいません。また、私のこの姿を公にされても・・・公にされても・・・」 私は、ここまで言って、とうとう涙に诘まって后が出てきませんでした。 村井は一旦ビデオのスイッチを止め、 「どうした?続けろよ。それとも、终わりにするのか。それならそれで、こっちはかまわないぜ。なあ、凉子?」 「じれったいわね。ビデオに向かって言うだけじゃないの。そんなこともできないの。もう、いいわ。村井さん、写真送っちゃって・・・。」 凉子がしびれを切らせたように言い放ったのです。 村井は、よし、わかったと言って、ドアに向かおうとしました。 「ま、待ってくれ、わかった・・・わかったから・・・。」 私は、涙混じりの声で村井を制したのです。 凉子の冷酷な手によって、ビデオカメラのスイッチが再び押されました。 为す术のない私は、少しでもこの时间が早く过ぎ去ってほしいと愿いながら、再び重い口を开いたのです。 「お、公にされてもかまいません。男である私、高野直树をご主人様方はそのご厚意により、本来、じょ・・・女性の职业であるメ・・・メイドとして雇ってくださるのですから、少しでも従顺な、じょ・・・女性として振る舞うために、次のことを、お・・・お约束いたします。一つ、メイドとしての仕事は家事だけには留まらず、ご主人様方のあらゆる、ご、ご要望にお応えいたします。二つ、今日から、ご主人様方の前では、高野直树という名前をす・・・捨て、新たに・・・高野な、な・・・・・奈绪美という名前を名乗らせていただきます。三つ、今日から、ご主人様の前では、絶対に、男言叶を使わずに、お・・・女言叶だけを使わせていただきます。四つ、ご主人様方には许された时以外は、敬语で接することをお约束、いたします。五つ、身につける物は、すべて、ご主人様方の、し・・・指示通りにいたします。その他、ど・・・どんな言いつけも守り、精一杯、ご・・・ご奉仕いたします。 高野直树こと、な、奈绪美・・・。」 その瞬间、ビデオカメラのスイッチが切れる音が闻こえ、彼らの胜ち夸ったような大きな笑い声が部屋中に响き渡るのを、私は、ただうなだれて闻いているしかありませんでした。 しかし、村井の指示はそんな私に一时の休息をも与えてなどくれません。 「じゃ、次はプライベートビデオだ。凉子、例の物、用意しろ。」 凉子は冷淡な笑みを浮かべながら、袋からイヤホンらしき道具を取り出すと、力无くうなだれている私の左耳にはめたのです。 「プ、プライベートビデオ・・・?」 私は、不安な面持ちで、まるで独り言のようにつぶやきました。 「あなた・・、いえ、奈绪美ちゃんだったわね。フフフ・・・、あのね、奈绪美ちゃんにはね、これから、もう一本ビデオの出演してもらうんだって。ね、よかったわね、『奈绪美ちゃん』。可爱い子は本当に得よね。フフフフっ・・・・。」 凉子の言叶使いは、もはや夫に対するそれではなくなっていました。头の先からつま先まで完璧なまでに女性の姿に変身した私を本当のメイドとして、いえ、自分の従属物として扱っている言叶だったのです。 それにしても、プライベートビデオというのは一体・・・? 私は、妻の底意地の悪い言叶を闻きながら、激しい不安に袭われました。 「い、一体・・・な・・・何を・・・」 私の独り言のようなつぶやきを、まったく无视するかのように、その「プライベートビデオ」なるものの撮影が始まりました。 第4章-2 ビデオ撮影は、困难を极め、たった十数分の内容に数时间を费やしました。なぜなら、そのあまりの内容に私自身、途中、何度も必死の抵抗を示したからです。しかし、そのたびに撮影は中断され、契约のこと、写真のこと、また时には腕力による胁しまで使って、强制的に続けられたのです。そして、ついに完成した时には、时计の针はすでに朝の十一时を示していました。 その撮影内容とは、なんと、结花に宛てたメッセージビデオだったのです。彼らは、私に理不尽な契约を遵守させるための胁迫のネタとして、新たな、そしてある意味では决定的な力となる材料を手に入れたことになったのです。私にとって、そのビデオが结花におくられることは、そのまま取りも直さず、结花との别れを决定的にするものだとわかっているからです。もしも目をつぶっている状态での女装写真だけなら、何者かによって强制的にそんな姿を晒していると判断してくれるかもしれません。もしかしたら、聡明な结花のことです。自分との结婚を実现するために、妻との离婚话を进める上で、何らかのトラブルに巻き込まれて、こんな姿にされているのだと思ってくれるかもません。しかし、完成したそのビデオを目にしたら、そんな事情は微尘も感じられず、私が自ら望んで女性の姿をしているようにしか见えません。しかも、自分から结花との别れを口に出しているのです。もちろん、それはすべてイヤホン越しに、执拗な胁迫を受けたために行ったものではありますが、结花が见れば、そうは思わないでしょう。それほどまでにビデオの完成度の高いものだったのです。 撮影が终わり、やっと休息の时间が与えられました。メイド部屋に戻され、休むように言われた私は、ぐったりとした疲労と脱力感のなかで、ベットに横になりました。もちろん、一人になって一时的に开放されたとは言っても、逃げ出すことはできません。なぜなら、その部屋には二十センチ四方の小さな窓が3カ所あるだけで、ドアには厳重な外键が2つも付けられていたのです。トイレとシャワーも専用の小さなものが备え付けられており、食事以外は外に一歩も出ることなく生活できるようになっています。つまり、インテリアや调度品はそろってはいますが(それも、女性用のものばかりで男性用のものは一切ありません。)、监狱と同じだと言えるかもしれません。 もちろん、そんな状况の中でも、逃亡を真剣に考えれば、何らかのアイディアも生まれるかもしれませんが、仮に逃亡が成功したとしても、彼らの手には、いつでも公にできる胁迫の材料が残っているのです。ですから、そんな危険な赌をするよりは、3ヶ月后に解放されることだけを信じて、ただ、耐えていく方が得策だという思いが强くなっていったのです。それは、恐らくプライベートビデオの撮影によって、私の心に新たに生まれたある种の谛観だったのかもしれません。 私は、ベッドに横になりながら、目をつぶりました。肉体的な疲労感から、睡眠を欲しているのがわかったからです。しかし、そんな肉体的な欲求を邪魔するように、部屋に备え付けられたテレビ画面から、先ほど撮影を终えたばかりの、结花へのメッセージビデオがエンドレスに流れてくるのです。それは、私が自分の立场を忘れないようにとの村井たちが仕组んだ无言の胁迫だったのです。 (ああ・・・なんてことだ・・・こんなビデオまで撮られて・・・僕は・・僕はどうなってしまうんだ?これから一体、どうなってしまうんだ・・・?) 私は、画面から流れる自分のあまりにも変わり果てた姿を、涙でかすむ目で呆然と眺めることしかできませんでした。 画面の中の私は、どことなく媚びを含んだ笑顔を见せながらカメラを见つめ、小さな声で语りかけてくるのです。 「こんにちは、结花さん。お元気ですか?ねえ、结花さん、私、谁だかわかるかしら。フフフっ・・・。あのね、あなたのよく知ってる人よ。え?こんな女知らないって?フフフ・・・。そうね。そうかもしれないわ。わからないのも无理はないわね。あなたの前でこんな格好したことないもの・・・。私、直树よ。高野直树。惊いたでしょ。びっくりさせてごめんなさいね。でもね、本当なのよ。その証拠に、ほら、ホクロだって・・・。」 そう言いながら、画面の『女性』は、首筋と、二の腕にある小さなホクロを示して见せるのです。それは、二人が爱し合った后、ベッドの中で结花が爱おしげに、よく指先でなぞっていたものです。 「ね、わかったでしょ?私が高野直树だってことが。でもね、こうしていると、私も自分が、男の高野直树だってこと忘れてしまうの。だって、奈绪美っていうすてきな名前があるんですもの。あのね、奈绪美・・・、本当は昔から女の子になりたかったの。だから、こうしていつも家では女の子の奈绪美になってるの。どう?奈绪美、可爱いでしょ?フフフっ・・・。今まで黙ってて、ごめんなさいね。でもね、もう、どうしても、自分の気持ちを抑えられなくなっちゃって、こうしてビデオで証明したかったの。本当はね、离婚の原因は、あなたのことじゃないのよ。奈绪美のこういう趣味が原因だったの。ううん、女性の格好するだけだったら、きっと、凉子も我慢してくれたと思うわ。奈绪美、本当はね、结花さんみたいな女の人じゃなくて、男性が好きなの。いつも男性から、爱されたいって・・・。だから・・・こんな下着が见えそうな短いスカートとか履いたりしてるの。でね、今は、こうしてメイドとして、あるお屋敷で、ある男性にお仕えしてるのよ。アメリカへの出张なんて、全部嘘。だましていて本当にごめんなさい。でも、こうしてお话できて、本当によかった。これからは、自分を隠さなくてもすむんですもの・・・。それからね、奈绪美、もう一つ、结花さんに谢らなくちゃならないことがあるの。それはね、もう、会わない方がいいってことなの。结花さんだってこんな奈绪美のこと、嫌いになったでしょ?奈绪美も、男性にお仕えして、本当の自分が求めているものがわかったの。だから、ね、私たちお别れしましょう。本当にごめんなさい・・・。」 ビデオの中の『女性』は、后半部分では大粒の涙を流し、结花との别れ一方的に告げているのです。もちろん、それは、强制的に演技させられている悔しさと屈辱と、耻辱による涙でしたが、映し出される姿は、自らの性癖の为に、别れを告げる悲しみの涙として映っていました。 翌日からの私は、すべての抵抗をあきらめ、「3ヶ月だ。3ヶ月の辛抱なんだ。そうすれば、こんなばかげた出来事はすべて梦の中になる。」と心に言い闻かせるようになったのです。そして、同时に、毎晩、ベッドに入る前に、カレンダーの日付を一日一日涂りつぶしていくことだけが、唯一の心の支えになっていったのです。 第5章-1 结花宛のプライベートビデオ撮影の翌日から约十日间、私は彻底的な女性化のための指导を受けました。それはまさに一挙一动にいたるまでの事细かな内容で、女性用の下着の付け方、メイクの仕方、服の着こなし、身のこなし、女性的な身の振る舞いなど、正に寝る间も惜しんでの指导でした。さらに情绪不安定になる私に、精神安定剤だと称して、锭剤の薬品が与えられました。もちろん、拒否したかったのですが、精神的に楽になれるのならと、言われるままに口にしました。しかし、その锭剤が高浓度の女性ホルモン剤であることは、ずっと后になって知らされたことでした。 その后、カレンダーの日付に×が十二、三个ついた日の朝、急に部屋のドアが开けられ、本城と田中が大きな荷物を次から次へと运び込んできたのです。二人は、クローゼットを开けると、荷物の中から、洋服らしきものを取り出すと、ハンガーに一つ一つ挂けていきました。 「な、何なんですか?それ・・・。」 私は、急に部屋に入り込んで作业をする二人に、大声で怒鸣りつけようとしましたが、长期间にわたる女性的な优しい话しぶりの特训と、密かに投薬されていた女性ホルモンの影响でしょうか。口をついて出てきた言叶は、优しくおとなしいものになっていました。 二人は、そんな私のか细い声を无视するかのように、作业を続け、すべての洋服をハンガーに挂け终わると、荷物の空き箱を折りたたみ、両脇に抱えながら、部屋を出て行きました。ドアの二つの外键をがちゃりと施锭する音を残して。 私は、ベッドから急いで飞び起きると、クローゼットのドアを开け、中を确かめました。そこには目を见张るばかりの伙しい种类の衣类で、色彩も素材も多种多様で、まるで、どこかのブティックの店内を见ているようです。足元に视线を落とすと、靴箱の中にも新たに加えられた新品の靴が、ぎっしりと并びられています。しかも、引き出しを开けると、そこにも新たな女性物のランジェリーが所狭しと并べられ、ドレッサーのテーブルにも明らかに化粧品が増えています。それまでのメイド服しか入っていなかったクローゼットとは、あまりにも异なった光景に、一瞬とまどいを覚え、新たに挂けられた衣类を一着ずつ、确かめるように広げてみました。ごく普通のスカートやワンピースなどに混じって、セーラー服や、ナース服、スチュワーデスの制服、レースクィーンのコスチューム、さらには、ボディコンのワンピースや、チャイナドレス、バニーガールのコスチュームといった明らかに、コスプレ用の衣服もありました。 (ああ・・・これから・・・こんな物を着なければならないのか・・・。) 私は、そう思うと、悲しさと情けなさが袭ってきて、涙が溢れてくるのがわかりました。 その时、再びドアの外键の开く音がし、凉子が本城を伴って部屋に入ってきました。 「あら、奈绪美ちゃん、もう、起きてたのね。いつも、感心ねぇ・・・。」 「り、凉子お姉様、おはようございます。」 私は、约十日间の彻底的な指导の间、今后は、妻である凉子を『お姉様』と呼ぶように、そして、村井のことを、『お兄様』、本城と田中をそれぞれ『充様、聡様』と呼ぶように指示されていたのです。 「まあ、ホントにすっかり素直になって、可爱い女の子になったわね、奈绪美ちゃんは・・・。本当は夫の高野直树だなんて信じられないわね。ねえ、あ・な・た・・・。フフフッ・・・。」 凉子は意地悪く、あえて、私のことを『あなた』と呼びかけ、それでも私が抵抗せずに、自分のことを『お姉様』と呼ぶことに、サディスティックな喜びを感じているようでした。 「さあ、奈绪美ちゃん、今日からは新しいお勤めが始まるから、がんばってね。フフフ・・・。」 凉子は、意味深な笑みを见せて言ったのです。 「あ、新しい・・・、新しいお勤めって・・・?」 心の中の不安が、またわき上がってきます。 凉子は、そんな不安そうな私の様子を见つめながら、さらにサディスティックな笑みを浮かべて言ったのです。 「せっかく、可爱い女の子になったんだから、この家のメイドとしてしっかりお仕事しなくちゃ・・・ね。」 私は、凉子の言叶によって、现実に引き戻された思いでした。 そうだったのです。私は、この家のメイドとして3ヶ月间勤めるのが契约の内容だったのです。私は、约十日间の彻底的な女性化教育の多忙なスケジュールの中で、そのことをすっかり忘れてしまっていたのです。 けれども、ある意味で私はホッとした気持ちもありました。なぜなら、メイドとして家事をこなすだけのことなら、三ヶ月という日々は意外と早く过ぎ去ってしまいそうに思えたからです。现にすでに二週间が过ぎているのです。もちろん、男の身でありながら、女性として振る舞い、メイクをしたり、女物の衣服を身につけること、そして、妻である凉子を『お姉様』と呼び、憎むべき村井を『お兄様』と呼び、さらには、自分より年下の本城や田中にまで敬语を使わなければならないということは、私にとってはこの上もない屈辱です。しかし、それだけなら、我慢して演技をし続ければ、何とか三ヶ月という月日をやり过ごすことができると思えたのです。 しかし、凉子の言叶は、そんな私のかすかな希望の光をも打ち砕いたのです。 「あ、家事とかじゃないのよ。奈绪美ちゃんにしてもらうのは・・・。そんなことは、もっと后でしてくれればいいの。それより、大切なお仕事があるの。奈绪美ちゃんにしかできないお・し・ご・と・・・。ねぇ、充さん?」 凉子は、傍らにいる本城に视线を送りました。本城もそれに答えるように、黙って颔きました。ただ、その口元には明らかに下心のありそうな、下卑た笑顔が浮かんでいましたが。 「今日からはね、朝、メモを渡してあげるから、その通りの格好で私たちの部屋にいらっしゃい・・・。はい、じゃ、これは、今日の分ね。急いで支度するのよ。わかったわね。」 凉子はそう言うと、テーブルにメモを置き、本城をつれて部屋を出て行きました。 私は、不安を打ち消すように、テーブルに置かれた小さなメモ用纸を手に取り、视线を落としました。 『奈绪美ちゃんへ、 今日は、セーラー服を着てくること。 下着はピンクの上下、メイクは女子高生らしい薄いナチュラルなものにね。 今まで教えてあげたんだから、自分でできるでしょ。 凉子お姉様より。』 私は、先ほど、本城と田中が、运び込んできた伙しい种类の衣类の使い方が、やっとわかりました。 「こ、こんなこと・・・、毎日しなければならないのか?こ・・・これじゃ、まるで着せ替え人形じゃないか・・・。バカにするな・・・。」 私は、思わず强い口调で独り言を漏らすと、手にしたメモ用纸を投げ捨てました。 しかし、次の瞬间、契约书のこと、写真のこと、そして、あの耻ずべきビデオのことが、次から次へと、头に浮かんできたのです。 私は、彼らの胁迫のネタが二重にも三重にも重なり合って、自分を追いつめていく现実に気づき、改めて、后悔の念が沸いてきたのです。しかし、今更どうすることもできません。私には凉子からの指示を拒否することなどできませんでした。 私は、ランジェリーの入った引き出しから、指示通りのピンクのブラジャーを取り出すと、人工的にDカップのバストを作り出すシリコンパットと共に、胸につけ、次にセットになっているショーツに両脚を通しました。そして、その下着姿のまま、ドレッサーの前に腰挂けると、淡いピンクを主体にしたナチュラルメイクを施し、最后に、ストレートロングのウィッグを被りました。私は、自分から、镜の前に座り、自分の手で女性に変身していくことに、ひどい屈辱感を感じ、自然と涙が溢れてくるのがわかりました。けれども、もたもたしている时间はありません。それが、彼らの、特に村井と凉子の机嫌を损なうことになるのがわかっていましたから。 私は屈辱感を振り払うように、一度、思い切るように大きく头を振ると、クローゼットの扉を开け、セーラー服を取り出しました。それは、かなりしっかりとした素材でできていて、いわゆるプレイ用の粗悪な品物でないことは、手にしただけでわかりました。上着に袖を通し、镜に向かって、スカーフを结ぶ仕草は、自分でも意外な程スムーズで、改めて、この十日间の女性化指导が自分への大きな変化をもたらしたことを认识したのでした。私は、小さなため息を一つつくと、最后にセーラー服のスカートを手に取り、広げてみました。と、その瞬间、息が止まるほどの惊きと同时に、顔がパーッと赤らむほどの羞耻心が沸いたのです。スカートの丈が、一见して、短いものだということがわかったからです。 「こ、こんな、短いの・・・。」 私は、震える手でそれを取り上げると、恐る恐る両脚を通し、姿见に映してみました。それは、案の定、想像を超えた短さで、超ミニをはき惯れた最近の女子高生でも耻ずかしくて、履かないであろうと思われるほどの超マイクロミニだったのです。特にヒップを覆う后ろ部分の短さは、直立しているだけでも、わずかにピンクのパンティが顔をのぞかせるほどでした。 「だ・・だめだ・・・こんなの・・・履けるわけない・・・。」 私は、思わず、一旦は止めたファスナーを、もう一度外そうと、羞耻に震える手を伸ばしました。けれども、次の瞬间、彼らによって胁迫されている自分の姿が心の中にはっきりと浮かび上がり、 (でも・・・僕には・・・もう、拒否することはできないんだ・・・・・黙って従うしかないんだっ・・。) と、自分に言い闻かせ、ファスナーを外そうとする手を止めました。 私は、最后に女子高生らしい黒のローファーにかかとを入れると、準备が终わったことを知らせるために、ドアのそばにあるベルのスイッチを押しました。 しばらくして、外键が开く音がし、静かにドアが开けられると、そこには本城の姿ありました。 「おお、可爱いじゃねぇか・・・。」 本城は、私を一目见るなり、そう言うと、口元に下卑た笑みを浮かべたのです。 私は、羞耻心のために、その目を直视することはできませんでした。そして、本城に促されるままに、廊下を进み、村井たちが待ち受けているであろうリビングの前で立ち止まると、自らの気持ちを落ち着かせようと、一つ大きな深呼吸をしました。心臓は、激しく鼓动し、今にも飞びださんばかりだったからです。 「おお、似合うじゃねぇか・・・。セーラー服が・・・。ホント、どこから见ても、可爱い女子高生だぜ・・・・。」 震える足取りで、リビングに入った私を见て、村井が开口一番、大声で言いました。 「ホントねぇ・・・。奈绪美ちゃん、可爱い系も十分いけるのね・・・。フフフ・・・。」 残酷な凉子の声が、さらに追い打ちをかけるように耳に届いてきました。 第5章-2 リビングでは安っぽい「撮影会」が行われました。もちろんモデルは男でありながら、挑発的なセーラー服を身につけ、女子高生を演じている私です。约二时间ほどの间、村井たちの指示により、様々なポーズをとらされました。通学途中で一人伫むポーズや、窓辺の椅子に腰挂けて読书をするポーズといったソフトなものから始まって、まるでアダルト雑誌のグラビア写真のように、ちょっと前屈みになってチラッと下着を见せながら挑発するような视线を送る女子高生のポーズまで、彼らの指示は留まることを知りません。その间、田中の手に握られたデジカメのシャッター音が间断なく続いていました。 (早く・・・早く・・・终わってくれ・・・。) 私は、激しい羞耻心の高まりの中で、それだけを念じながら、その苦痛に必死になって耐えたのです。すでにビデオテープまで撮られていた私には、こんな撮影だけなら、なんとか耐えることができるという思いもあったのです。しかし、彼らのサディスティックな嗜好は、そんなもので収まるほど、生やさしいものではありませんでした。 ポーズのアイディアも、出尽くし、『可怜な女子高生』の撮影会が一段落すると、本城が村井に向かって、口を开きました。 「なあ、兄贵ぃ・・・。もういいだろう?例のやつ・・・やろうぜ。なんか、こいつ见てるとムラムラしてきて、俺・・・これ以上我慢できねぇよ。」 本城は、周囲の目も惮らず、下品にもズボンの前に手をやり、右手でさすりながら言ったのです。 「バカ野郎・・・、まだ、早いんだよ・・・。しょうがねぇなぁ、本当に・・・。アハハハ・・・」 村井の言叶は、本城をたしなめているようではありましたが、その表情からは、何か下心がありそうな雰囲気がありありと浮かんでいました。 「村井ちゃん、そりゃ、充ちゃんだって、かわいそうよ。若いんだから・・・。こんな可爱い子が、あんな短いスカート履いて目の前にいるんだもの、我慢できなくなるわよねぇ・・・。」 凉子が村井に向かって言いました。 「ホントにしょうがねえやつだな、お前は・・・。じゃ、やるか、例のやつ・・。凉子、奈绪美に説明してやれよ。」 凉子は、小さく颔くと、その言叶に促されるように、部屋の片隅で无言で座り込んでいる私に近づき、言ったのです。 「あのね、奈绪美ちゃん・・・、充ちゃんがね、奈绪美ちゃんを见てて、我慢できなくなっちゃったんだって・・・。いいわねぇ、可爱い子はモテモテで・・・。フフフっ・・・。わかるわよね?我慢できないっていう意味が・・・?でね、奈绪美ちゃんに、镇めてもらいたいらしいんだけど、どう?してあげてくれる?」 その言叶を耳にした瞬间、私は背筋は、スーッと冻りつくほどの悪寒が走りました。 いくらセーラー服を着て、女子高生を演じているとは言っても、私は、男です。凉子の言叶の意味がわからないわけはありません。 「な、何を・・・、何をバカなことを言ってるんだ・・・。」 私は、思わず、この2週间ばかり使わなくなっていた男言叶で言い返しました。 「あら?そんな言叶、使っていいの?契约违反じゃないの?フフフ・・・。」 凉子はそう言うと、村井の方に视线を送りました。 村井はその言叶に反応するかのように、先ほどまで浮かべていた笑みを消し、キッときつい顔に戻り、私をにらみつけたのです。 私はハッとし、とっさに言い直しました。 「そ・・・そんな、お・・・お姉様のおっしゃっていることが・・・わ、わかりません。」 「困ったわねぇ。男の『直树』だったら、私の言ってること、すぐ、理解できるはずなのに・・・、女の子の『奈绪美』ちゃんには无理なのかなぁ?」 凉子は私の屈辱感を煽るようにわざとらしい言叶を投げかけてきました。 「だからぁ、充ちゃんの性欲を奈绪美ちゃんが镇めてあげるのよ。わかるでしょ?」 「・・・・・・・」 「ああ、もう、じれったい、充ちゃんのオチンチンから、溜まってるザーメンを抜いてあげるの。奈绪美ちゃんが・・・・ね。わかった?どうなの?するの?しないの?」 私は全身から力が抜けていきました。しかし、次の瞬间、男の身でありながら、他の男の性欲を镇めるという行为が、どれほど屈辱的なことかを想像し、とっさに大声で叫びました。 「そ、そんな、こと・・・。で、できませんっ・・・。できるはずが・・・ありません。」 思わず、男言叶が出そうになるのを、ぐっと抑え、彼らの気持ちを逆抚でしないよう、言叶を选んだのです。自分の激する感情まで抑えなければならない惨めさのために、全身にたとえようもない震えが走りました。 「そうかぁ・・・。そりゃ、そうよね、できるはずがないわよね。いくら可爱い女子高生に化けたと言っても、奈绪美ちゃんは、ホントは私の夫の直树なんだものね・・・?男のくせに、男の相手なんかできるわけないものね・・・。だ、そうよ・・・、村井ちゃん。なんか无理みたいよ。」 凉子は、口元に冷たい笑みを浮かべて、村井に言ったのです。 「そうだなぁ、仕方ないなぁ。あきらめるか・・・、なあ、充?」 村井のその言叶は、本城をたしなめるようなものでしたが、その奥には、はっきりと下心のあることが、わかりました。しかし、それでも、屈辱的な行为を避けることのできるかすかな望みが、村井の口から発せられるのを待ちました。 「じゃ、やめるか。」 村井は一言、そう言うと、おもむろに立ち上がりました。 私は、ホッと胸をなで下ろしました。自分の必死の愿いが通じたのだと思ったのです。 第5章-3 ところが、次に村井の口から出た言叶は、冷水を头から浴びせるかのような冲撃的なものでした。 「それじゃ、终わりだ・・・。契约の话も何もかもな・・・・。但し、二亿円は即刻払えよ。それから、例の写真も会社に、それからっと、ビデオを结花って女のところに送るからな。充、準备しろ。さあ、终わりだ终わりだ・・・。」 村井は本城の方に视线を送ると、そのまま、部屋を出ようと、ドアに向かって歩き出したのです。 村井が「やめる」と言ったのは、これから始まる行为のことではなく、契约のことだったのです。 「ま、待ってくれ・・・。お愿いだ、まってくれぇ・・・。」 私はそれまで抑えていた、感情を爆発させるかのように叫んだのです。 その言叶に、村井は一瞬足を止めると、ヤクザらしい、すごみのある表情で睨みつけてきたのです。私は、指示を思い出し、言叶を选ぶように言い直したのです。 「お、お待ちください、お兄様・・・。お・・お愿いです。そ・・・それだけは、おやめください。」 村井は、きびすを返すと、部屋の中央に戻ってきました。 「じゃ、どうするんだ?俺の言うことも闻けねぇ、契约も终わらせたくねぇって言われてもな・・・。第一、今、お前、男の言叶を使ったじゃないか?それだけで、契约は终わりなんだぜ・・・。ホントはな。」 村井の言叶は、いつしかドスのきいたヤクザ口调に戻っていました。 私の全身の力が一気に抜け、抵抗しようとする気力も失せていきました。残ったのは、脱力感とある种の谛観だけでした。 「わ・・・わかりました。指示には・・・指示には、従います・・・・こ、これで・・・いいですか?」 「なんか、イヤイヤじゃねぇか・・・、それじゃあよぉ。」 イヤイヤに决まっているじゃないか。何を言ってるんだと怒鸣りつけてやりたい思いでしたが、私は、それを押し杀し、村井の顔を睨みつけたのです。 「何だ?その反抗的な目は・・・・?いいんだぞ。やらないなら、やらないで・・・。俺の方はかまわねぇからな・・・。」 村井の言叶は、私の弱みを全て握っていることによる有无を言わせない迫力のある言叶でした。 「ご・・・ごめんなさい・・・、もう、反抗的な目は・・・しませんから・・、お愿いします。许して・・・ください。」 私は、卑屈にも、头を何度も下げ、自分の本心を悟られないように気をつけながら、言いました。 「そうか・・・わかりゃいいんだ。でも、言っておくけど、これが最后だぜ・・・。もし、今度、そんな目をしたり、男言叶を使ったりしたら、その时は・・・わかってるだろうな?」 「わ、わかりました・・・。二度と・・・二度と、反抗的な目をしたり、男言叶を使ったりは・・・しません・・・。だから・・・だから・・・」 私は、こみ上げてくる屈辱感に涙が溢れてきて、今にもこぼれ落ちそうになりました。 「フフフ・・・、やっと、わかったようね・・・。自分の立场が・・・。いい?あなた、お化粧してるってこと忘れちゃだめよ。そんな可爱い顔して、にらんでみても、迫力も何もないの。わかる・・・?さあ、わかったら、私の言うとおり言い直しなさい。いいわねっ?」 凉子は、私に近づき、耳元で、これから私が口にしなければならない屈辱的なセリフを嗫くのでした。そして、抵抗することを完全に放弃した私は、そのセリフをただ意味もなく、オウム返しのように缲り返したのです。 「ホ・・・ホントに・・・、反抗して・・・ごめんなさい。奈绪美は・・・奈绪美はいけない子でした。これからは・・・絶対に言いつけを・・・守ります。お兄様やお姉様、それに充様や聡様の・・・素直な可爱い・・・・お・・・女・・・女の子になります。その証として・・・これから、充様の・・・お・・・お相手・・・お相手をさせていただきます。いいえ、イヤイヤなんかじゃありません・・・。奈绪美は・・・奈绪美は・・・男の方が・・・す・・・好きなんです。男の方から・・・爱されたいって思ってたの。だから・・・お愿い・・・奈绪美を・・・奈绪美を・・・女の子として、可爱がって・・・。ね? 充様・・・。」 私の屈辱的なセリフが终わると、部屋中にはやし立てるような笑い声が响いたのでした。 「あらあら、そんなこと言っちゃって・・・。ホントにあなたって情けない人。男のプライドっていうものがないのかしら・・・全く。もしかしたら、こうなることを望んでたんじゃないの?そうでなくちゃ、言えないわよ、そんなセリフ・・・。仮にも私はあなたの妻なのよ。その妻に向かって『お姉様』なんてよく言えるものね。でも、もういいわ。あなたのそんな姿见てたら、夫だなんて思えないもの。これからは、せいぜい、可爱い妹だと思ってあげるから、あなたもそれに応えて、素直な女の子にならなくちゃだめよ。いいわね?奈绪美ちゃん・・・。」 私は、そんな凉子の蔑んだ言叶にも、ただうつむきながら、黙って闻いているより他に术はなかったのです。 第6章-1 男でありながら、一人の女子高生として、他の男の「性欲」に奉仕する・・・そんな屈辱的な行为に同意した私に用意されたのは、またしても、例のビデオカメラでした。 入念な打ち合わせの后、録画のスイッチが押されると、あのプライベートビデオの撮影时に使われた小さなイヤホン越しに凉子の指示が次々と飞んできます。まるで安物のアダルトビデオのような、芝居がかったその后のやりとりもせりふもすべてイヤホン越しの指示によるものです。 それからの约2时间の撮影は、私にとって地狱のような时间でしたが、あまりにも信じがたい行为の连続だったこともあって、まるで、梦の中で、うつろなまま时间だけが経过していたようにも思えます。 その时の私の様子は、プライベートビデオのパート2「女子高生 直树(奈绪美)」编として今も映像に残っています。闻くところによると、一部の闇ルートでニューハーフ女子高生もののビデオとして出回っているそうですが、その当时の私には単に彼らの手元に私を胁迫するネタが、また一つ増えたという厳然たる事実以外のなにものでもありません。 私はこの告白で、すべてをお话するように言われていますので、このビデオの内容についてもお话しなければなりません。ごらんになっていらっしゃらない方の方が多いと思いますので、耻を忍んで、その内容をお话いたします。 第6章-2 设定は、ある一人の高校生(私です。)とその家庭教师で大学生の(本城充)の间で缲り広げられる安物のお芝居です。年齢の设定は本城の方はほぼ年齢通りですが、私の方は、実际の年齢よりも、6つも若い设定です。设定はいかにも不自然ですが、そんなことはどうでもいいことです。なぜなら、そのビデオは、彼らにとってその后の胁迫の材料として握っていたいだけだったからです。后に、裏ルートで贩売されるようになったのは、あくまで副次的なことでした。 ビデオは、最初に安っぽいタイトルが入り、次に、勉强机に向かう一人の男子高校生役の私が映ります。诘め襟の制服をきちんと身につけ、教科书に视线を落としています。そこへ、家庭教师役の本城が入ってきます。 「どうだ?勉强は进んでいるか?受験ももう少しだから、がんばるんだぞ。」 本当にわざとらしいせりふです。でも、そんなことはどうでもいいことです。何度も言いますが、内容なんて全く意味を持たないビデオなんですから。 「はい、でも、ここのところがわからなくて・・・。」 高校生(私)は、そう言うと、教科书の问题を指し示します。 「どれどれ・・・。あ、うん、それはな・・・」 本城がペンを取り出し、あれこれ説明し始めます。 高校生(私)は、そんな本城の横顔に憧れを抱いた热い视线を送ります。 やがて、いったん部屋で一人になった高校生(私)は、机の引き出しから、一枚の写真を取出し、ため息混じりに见つめるのです。その写真には本城の微笑みを浮かべた顔が写っています。 「ああ、先生・・・・、ぼ、僕、先生のこと・・・す・・・好きです。だから、僕、先生にだけは、ホントの秘密、教えてあげる・・・。」 写真に向かってそう言うと、椅子から立ち上がり、制服を脱ぎ始めます。すると、诘め襟の制服の下からは、淡いピンクのブラジャーとパンティが现れます。 やがて、画面が切り替わり、ドレッサーの前に座っている高校生(私)が映し出されます。そして、次々に手际よくメイクを施していくのです。その表情は、好きな男のことを考えながら、梦见心地になっている少女そのものです。 すべてのメイクが终わり、ウィッグを被ると、ドレッサーからセーラー服を取り出し、袖を通し始めます。あの、极端に短いスカートにも両脚を通します。 「ぼ、僕、ホントは、お・・・女の子になりたいの。女の子になって、先生に、あ・・・爱されたい。お愿い、先生、『奈绪美』を・・・爱して・・・。」 すっかり女子高生に姿を変えた高校生(私)は、挑発的なセーラー服姿で、机に座ると、何事もなかったように、教科书に目を落とすのです。 次の瞬间、ドアが开く音がして、 「やあ、ごめん、ごめん、待たせちゃ・・・・」 本城の惊いた顔が大写しになります。 「あ、す、すいません。へ、部屋を间违えたみたいだ・・・。」 本城はそう言うと、ドアを闭め、部屋を出て行こうとします。 「ま、待って、先生。ぼ、僕・・・直树だよ。高野直树だよ。」 「えっ?何だって?本当に直树君か?」 私は黙って颔くのです。 再び、画面が切り替わって、 「そうか、よくわかったよ。君は本当は、女の子になりたかったんだね。そういう人がいるっていうのは、先生も闻いたことがあるよ。でも、君がそうだとは思わなかったけどね。」 「・・・・・」 「だけど、女の子になって、どうしたいんだ?君は?」 「ぼ、僕、せ、先生のこと、す・・・・好きなんです。だから、女の子になって・・・せ、先生に・・・、爱されたいって・・・。」 本城のわざとらしい、惊いた表情が映し出されます。 「な、何だって、き、君はそんなこと、考えていたのか・・・?だけど、私にはそんな男同士の趣味はないしなぁ・・・。」 「ごめんなさい、先生・・・。男の子の直树じゃ、爱してくれませんよね。」 高校生(私)は、心を落ち着かせる大きく息を吐くと、 「でも、これからは、女の子の『奈绪美』だと思って・・・、爱してくれませんか・・・?お、お愿いです、先生・・・。な、奈绪美、先生のこと好きなの。ね?お愿い。奈绪美を・・・嫌いにならないで・・・。」 と、女言叶で言いながら、本城の胸に顔を埋めるのです。 「わかった。わかったよ、君の気持ちは・・・、そうか、奈绪美って言うんだね。君の名前は・・・。」 「先生・・・、奈绪美っ呼んでくれますか?そして、奈绪美を爱してくれますか?」 画面の中の奈绪美(私)は、上目遣いに见上げながら、切なそうな声で闻くのです。 「わかったよ、な、奈绪美。でも、私は、さっきも言ったけど、男同士の経験なんてまったくないんだ。だから、君に女の子として魅力を感じることができるかどうか・・・。」 「ねぇ、先生・・・、今から、奈绪美がどんな女の子か、见せてあげる・・・・。それでも、奈绪美のこと、魅力のない女の子だと思ったら・・・、奈绪美、あきらめる。先生のこと・・・。」 奈绪美(私)は、椅子から立ち上がり、部屋の中央で、本城の视线を意识するように、いろいろなポーズを取り始めるのです。 それは、やがて、立って微笑むだけのソフトタッチなものから、だんだんと大胆なものに移っていきます。后ろを振り向いて少し前屈みになり、淡いピンクのパンティをチラッとのぞかせながら、微笑み返したかと思うと、床にしゃがんで両膝を腕で抱えながら、足先だけを少しずつ広げ、前からパンティをあらわにしたり、まるで男を诱うかのようなポーズをとり、そのたびに、媚びを含んだ视线を本城に投げかけるのです。 ビデオカメラは、时折、本城の顔を映し出します。彼の顔にだんだんと兴奋の色が露わになっていき、息づかいも荒くなっていくのがわかります。 「も、もう、いいよ、奈绪美・・・、これ以上そんなポーズを见せられたら、せ、先生・・・、が・・・我慢ができなくなっちゃうから・・・。」 奈绪美(私)は、その言叶を无视するかのように大胆なポーズをとり続けます。 「わ・・・わかった。君は本当に可爱いくて、魅力的な女の子だってこと认めるよ。先生もな・・・奈绪美のこと、好きになりそうだよ。」 「ホント・・・?先生・・・?奈绪美、うれしい・・・。」 「ホントだよ。先生、奈绪美のこと见てたら、ホラ、こんなになっちゃったよ。」 本城はそう言うと、ズボンの前を右手で盛んにさすり始めるのです。 奈绪美(私)は、ポーズを取るのをやめ、本城のそばに近づくと、その足下に跪き、ズボンのファスナーに手を伸ばすのです。 その时、私は、背筋にこれまで生きてきた中でも経験したことのない、激しい悪寒を感じたのを覚えています。いくら、谛観の中にあったとは言え、现実に、これから自分が行うことを想像すると、とても撮影を継続することはできなかったのです。私の激しい抵抗により、撮影は何度も中断しました。その証拠にこれ以降の画面は、数カ所に渡り切れ目が入っていて、途切れ途切れの撮影であったことがわかります。もちろん、最终的には、彼らの胁迫に屈することになるのですが。 「な、奈绪美・・・。な・・・何をするつもり・・・?」 本城が困ったような表情で足下に跪いている私を见つめます。 「ううん、先生、大丈夫。奈绪美に任せて・・・。奈绪美、先生に喜んでもらいたいの。」 奈绪美(私)は、上目使いにしながらささやくように言うと、ファスナーに手をかけ、ゆっくりとおろし、そこから、本城の、すでにたくましくいきり立った夸张を穷屈そうに引き出すのです。 「ああ、すてき・・・。先生、奈绪美を见て、こんなに兴奋しているのね。奈绪美、うれしい・・・。ね、先生、奈绪美に・・・ちょうだい。先生の・・・、オチンチン・・・、奈绪美にちょうだい。」 奈绪美(私)は、ピンクのルージュの引かれた唇から赤い舌先を覗かせ、夸张の先端に触れていくのです。 本城はその瞬间、ピクッと体を反応させます。 奈绪美(私)舌の动きは、夸张全体を上下にさすりあげたり、时には唇に含んで、チロチロと动かしてみたり、さらには喉奥まで饮み込んでみたりと、まるで自ら男の性を求める淫乱で男性経験の豊富な女子高生にしか见えません。 「な、奈绪美、き・・・君は・・・ホ、ホントにすてきな・・・お、女の子だよ。ああ・・・、き、気持ちいい・・・。」 奈绪美(私)は、本城の言叶に応えるかのように、上目使いに媚びを含んだ微笑みを见せながら、喉奥まで夸张をくわえ込むと、ジュルジュルという隠微な音をさせながら、顔を激しく上下します。 「ね、奈绪美に、先生の、セ、セーエキ・・・ちょうだい。いっぱい、いっぱい・・・ちょうだい・・・。」 奈绪美(私)は、唇を离すと、忧いを含んだ瞳を向けながら、嗫きかけるのです。「い・・いいんだね、く・・口に出しても・・・、いいんだね・・・先生、奈绪美のく、口に出しちゃうよ。いいね・・・?」 奈绪美(私)は何度も小さく颔きながら、激しく头を上下させます。頬をすぼめ、思い切り吸い込んでいるのが画面からもはっきりとわかります。 「い、イクよ。イク、イク・・・・」 次の瞬间、本城は、くぐもった声を発すると、奈绪美(私)头を両腕でしっかりと支え、ぐいっと引き寄せるのです。それは、自らの情欲を最后の一滴まで、喉奥に注ぎ込んでやろうとする男の征服欲の现われのようです。 今思い返すと、この时の苦しみは、本当に涙が出るほどでした。しかし、私をもっと悲しくさせたのは、口の中で本城の夸张が一気に膨らみ、次から次へと容赦なく喉奥を袭ってくる热い树液を受け止めながらも、それをはき出すことさえ许されないという现実、しかも、そんな行为を男でありながら女として演じなければならないという现実を拒否することもできない无力感を伴ったものでした。 第6章-3 本城の痉挛が収まり、热い树液の放出が终わるのがわかると、奈绪美(私)はゆっくりと口を离します。そして、本城の顔を见上げ、ニコッと微笑むと、唇を静かに开き、白浊した精液が舌に溜まっているのを示し、そして再び、唇をしっかりと结ぶと、ゴクリと音を立てて、白浊を嚥下していくのです。 「奈绪美、うれしい、先生が感じてくれて・・・。ねえ、気持ちよかったでしょ?奈绪美の、オ・ク・チ・・・。」 本城は、深い深呼吸をしながら、 「う、うん・・・、すばらしかったよ。でも・・・、どこでこんなこと覚えたんだい?奈绪美は・・・。」 「あのね、奈绪美、いつも先生のこと考えながら、バイブ使って・・・、练习してたの。」 「そうか、私のためにそこまでしていてくれたのか。奈绪美は本当に可爱い女の子だね?わかったよ、奈绪美。これから、君は、僕の恋人だ。男子学生の高野直树はもういないんだ。」 「ホント?そう思ってくれる・・・?奈绪美のこと、本当の恋人だと思ってくれるのね?」 「ああ、ホントだよ。」 「うれしい・・・。」 私は、本当にうれしさを抑えきれない様子で、大量の放出で萎えた本城のそれにもう一度、唇を寄せ、舌先をのばすと、ゆっくりと、抚でさするように这わしていくのです。 「ど、どうしたんだよ。奈绪美。もう、终わったじゃないか・・・?」 「だって、先生、奈绪美のこと、恋人だって言ってくれたじゃない?」 「言ったけど、だからって・・・、もう・・・」 「恋人なら、奈绪美、先生と・・・、セ、セックス・・・したいの。」 「ええ?だ、だって、君は男・・・・じゃないか?」 「いや、先生、奈绪美のこと、女の子だって言ってくれたじゃない。」 「し、しかし・・・」 本城はそう言いながらも、若さの証明なのでしょう。私の奉仕によって、またまた夸张を示し始めるのです。 「先生だって、ほら、また、こんなになってきたでしょ・・・?フフフっ・・。ね、先生、今度は、奈绪美のここに、先生のオチンチン、ちょうだい・・・。」 奈绪美(私)は、体をよじってマイクロミニに覆われた臀部を持ち上げると、そこを手で触れてみせるのです。それはまるで、自分から好きな男を诱惑し、肛交を催促する淫乱な女子高生をそのものです。 その后のビデオの内容は、皆さんのご想像の通りです。私は、遂に憎むべき男の手によって犯されてしまったのです。私は、激しい痛みの中で、本城の2度目の放出を肛门で受け止めながら、止めどなく流れる涙を抑えることはできませんでした。けれども、そんな涙も、ビデオの画面を通して见てみると、好きな男性を、初めて受け入れることができたという喜びに震える一人の女子高生の姿にしか见えません。 第6章-4 私は、撮影が终わった瞬间に彼らが见せた、异常なまでに兴奋しきった表情を今でも决して、忘れることはできません。中でも、凉子は自分の指示したセリフと演技により満足いく仕上がりになったことがよほどうれしかったのか、それとも私に屈辱的な行为を强いることで自らの复讐心を満たすことができたからなのか、満面の笑みを浮かべていました。 「ホントに、演技とは思えないくらい自然だったわよ。いくら弱みがあるからって、男としてのプライドを持っていれば、こんなことできるはずないもの。ねえ、あなた、ホントは、ずっと、女の子愿望あったんでしょ・・・?それも、いつも男が欲しくて溜まらないような淫乱な女の子になりたいって・・・?」 私は、黙ってうつむいたまま、激しく头を振りました。しかし、凉子の冷酷な言叶はとどまることを知りません。 「うそついてもダメよ。そんなわけないもの。だって、あなた、今、何したかわかってるの? 男のくせに、他の男のオチンチンしゃぶったのよ。ザーメンまでゴックンって・・・、そんなこと普通できないわよ。それに、自分からお尻を突き出して、『入れて欲しい』なんて・・・フフフ・・完全に男、捨ててるとしか思えないわ・・・。あなたの前についているそれ、一体何?え?オチンチンじゃないの?男なら、そのオチンチンで女を犯したいって思うのが普通でしょ?それなのに、あなたったら、他の人のオチンチンで犯されたのよ。そんなことよくできたわねぇ・・・。アハハハ・・・。まあ、もっとも、ここでの生活に、あなたのそのオチンチン、使い道はないものね。かわいそうよねぇ・・・、男として、ザーメンぶちまけることもできないんだもの・・・フフフ・・。でも、よかったじゃない。女として、ここにいる男性たちのザーメン、たくさんもらえるんだもん。なんか、うらやましいわぁ・・・。ま、せいぜい、これからもエッチな服着て、男性たちに喜んでもらうことね。そうすれば、もっともっと、ザーメンもらえるわよ。あなたの役立たずのオチンチンの代わりに・・・ね。がんばってね、奈绪美ちゃん・・・。アハハハハ・・・。」 兴奋した凉子のサディスティックな高笑いが、部屋中にこだましていました。私は涙を浮かべながら、そんな屈辱的な言叶をただ黙って闻いているしかありませんでした。 屈辱と絶望とで疲れ切った私は、とにかくその场から逃げ出したいという思いしかありませんでした。ですから、凉子から最后の挨拶をするように言われ、手渡されたメモ书きの屈辱的な内容も、何のためらいもなく口にしたのです。 「奈绪美、これからも・・・たくさんたくさん、可爱がってもらいたい・・・の。だって、そうすれば・・・奈绪美の・・・この役立たずのオチンチンの代わりに、たくさんの男性の・・・お役に・・・立てるんですもの・・・。奈绪美、自分にオチンチンがあることなんか忘れて、これからも・・・皆さんに女の子として可爱がってもらえるように・・・が・・がんばりますので、お兄様も・・・充様も、聡様も・・・・ザーメン、たくさん、たくさん・・・奈绪美に・・・ください・・・。」 そんな强いられた屈辱的な言叶を最后に、その日の悪梦のような出来事は终わりました。こうして彼らの手中に、私を胁す新たな、そして絶対的な材料がまた一つ加わったのでした。 第7章 屈辱的なビデオ撮影をきっかけに、彼らの欲望はまるでそのタガが外されたかのようにエスカレートしていき、とどまることを知らないかのようでした。 私は、毎朝、指示された様々なコスチュームとメイクを施すと、リビングに向かい、求められるまま、彼らの性欲に応えることになったのです。彼らは私を一人のメイド、いえ、一匹の性奴としてしか扱ってはくれませんでした。 もちろんそんな中でも、唯一の希望として毎晩カレンダーにつける×印を心の支えとして耐え続けました。 しかし、ただ一つだけ、どうしても耐えきれないことがありました。それは、精神的にも肉体的にも过酷な肛交という行为です。もちろん、口を使わされたり、手を使わされたりすることにも、口には出せないほどの屈辱感に感じはしましたが、肛交という行为はその屈辱感に加えて、肉体的な苦痛を伴うものだったからです。特に、いわゆる巨根を持っている村井による肛交は、まさに笔舌に尽くしがたく、初めて挿入された时は、あまりの激痛に悲鸣を上げ、気を失ってしまったほどです。しかも、その出血を伴う痛みは3日间も続いたのです。 その后、私は、肛交だけは避けようと、积极的に自らの口や手での奉仕に努めました。そうすることでしか、肛交を回避する手段はないと思ったからです。しかし、そんな私の真意を见抜いたように、いえ、嫌がる私にいっそう加虐的な嗜好を刺激されたのか、却って、その行为を求めてくるようになりました。 私は、激痛と屈辱感から来る大粒の涙を流しながら、その行为に抵抗すらできずに、必死になって耐えました。もちろん、一日一人だけではありません。一人が终わると、休む间もなく、次の相手をしなければならないのです。しかも、そのたびに彼らの趣味に合わせてメイクを直し、コスチュームを着替えます。ナース服を脱いだかと思うと、次はバニーガールスタイルというように・・・。 そして、3人目の放出を受け止めた后になると、决まって下腹部に钝い痛みを感じ、トイレに向かいます。彼らの放出する大量の精液が、まるで浣肠液の代わりにでもなったのでしょうか、钝い便意が引き起こされるからです。便器の中に、白浊した粘り気のある液体が、血液と络まって落ちるのを目にする时、私の中には、言いようもない无力感が情けなさがこみ上げてくるのです。 「ホント、奈绪美ちゃんも、かわいそうね。これじゃ、休む暇もないものね。それに、一人一人趣味が违うから、そのたびにシャワーを浴びてメイクし直さなくちゃならないし・・・。普通の女なら、一度お化粧落とせば、その日はもうお化粧なんてしたくもないけど、奈绪美ちゃんはそうはいかないものね。だって、奈绪美ちゃんのお化粧は自分のためにするんじゃなくて、男性に喜んでもらうためにするんですものねぇ。ねぇ?どういう気分?男のくせに、男の人を喜ばすためだけにお化粧する気分って・・・?ねえ、どうなの?『直树』さん・・・フフフ・・・」 新たなメイクを施すために、ドレッサーの前に座っている私に、凉子が容赦ない言叶を投げかけてきます。ただでさえ、屈辱感に耐えている私は、メイクの手を止めて、凉子を恨みがましく睨みつけます。 「あら、何・・?その目・・・。反抗的な目しちゃって・・・。ほめてあげてるんじゃない、可爱い子は得だって・・・、さあ、早くしなさいよ。次は、このワインレッドのルージュでしょ?これで、また、村井ちゃんのオチンチン、おしゃぶりしなくちゃいけないんでしょ?アハハハ・・・。」 私は、长い廊下に响き渡るような凉子の笑い声を闻き、持っているルージュを思わず、叩きつけようとしましたが、最后の自制心がそれを抑えました。そういったあからさまな反抗的な态度を取ることは、自杀的な行为だと知っていたからです。私は、反抗することすら叶わない、自らの无力感と戦いながら、再び、男たちの欲望を満たすためのメイクに戻るしかありませんでした。 そんな耐えるだけの日々が数日続いた顷、私は慢性的に続く肛门の痛みと精神的な苦痛から、睡眠が全くとれなくなっていきました。そして、ついには睡眠不足と过労から、彼らの前で倒れこんでしまったのです。 「ねえ、奈绪美ちゃん、私があげている精神安定剤、ちゃんと饮んでるの?」 メイド部屋のベッドに全裸で寝かされた私に凉子が怪讶そうな顔つきをしながら言いました。 そう言えば、凉子から与えられる锭剤を最初の二,三日间、服用しただけで、パッタリと止めていたのです。なぜなら精神安定剤としての効力が全く感じられなかったからです。 それにしても、なぜ凉子は、精神安定剤の服用を确かめるのに、私の全身をなめ回すように见つめているのか、その理由がわかりませんでした。 しかし、それも后日、判明しました。その时の凉子が确认したかったのは、私の身体の変化だったのです。そうです。凉子が私に服用を强いたのは精神安定剤などではなく、高密度の女性ホルモンだったからです。もちろん、その时には、全く思いもよらないことでしたが・・・。 私は、指示に従っていないことで、また胁迫されるという恐怖から、黙ってうつむいたまま小さく首を振りました。 「だめじゃない。ちゃんと饮まなくちゃ・・・。じゃあ、今日から、これ饮みなさいね・・・。これはね、ただの精神安定剤じゃないの。よく効く痛み止めも入っているの。奈绪美ちゃん、これからも、あの人たちにお尻を使わなくちゃいけないんだから、少しでもその痛みを和らげなくちゃ・・・ね。」 私は思いがけない凉子の気遣いに、自然と涙が溢れてきました。いくら复讐心があるとは言え、やはり妻のことです。きっと、苦痛にゆがむ私の表情を见て、人间的な同情心が沸いてきたのでしょう。凉子の言叶にはそんな优しさが感じられました。 「お、お姉様、ありがとう。奈绪美、う、うれしいです。」 私は凉子の気が変わらないように、细心の注意を払って、谢意の言叶を选び、差し出された锭剤に何の疑いも持たずに饮み込みました。 数十分后、私の肛门の慢性的な痛みが少しずつ消えていき、いつしか深い眠りに落ちていきました。凉子の言ったように、服用した薬には、よく効く镇痛剤が入っていたのは确かでした。けれど、その中には他の要素も含まれていたことに、私が気づいたのは、もっとずっと先のことでした。 第8章-1 凉子の差し出す「镇痛剤」の服用は、约20日の间続きました。なぜなら、その间も屈辱的な肛交という行为が収まることはなかったからです。しかし、その薬のおかげで、少なくとも肉体的な痛みからは、逃れることができました。 ところが、ある晩、私は自らの身体に现われ始めた変化に気づきました。 いつものように村井たちに汚された身体から、その情欲の残滓を洗い流すため、シャワールームに入ってハンドルを回し、シャワーヘッドからの心地よい水流を感じながら、目をつぶりました。ところが、身体を流れ落ちるシャワーの水流がいつもと微妙に违っているような気がして、思わず闭じていた目を开けました。 胸の辺りを伝う水流が、なぜかかすかな曲线を描いているのです。やせていて胸板も薄く、直线的な体型の私には、何となく违和感がありました。私は、自分の胸の辺りをそっと手のひらで触れてみました。 (ん?ど・・・どうしたんだろう?太ったのか?) 手のひらに、何となくふくよかな肉の弾力が感じられるのです。しかも、その中心部には固いしこりのような感触もあります。しかし、これまでの过酷な日々の中で、食欲も落ちてしまっているので太るはずがないのです。その証拠に、ウェスト部分にはまったく肉は付いてはいません。私は抑えようのない不安に袭われ、他に変化がないか确かめようと、视线を下に落としてみると、両脚に残っていた脱毛の迹がほとんど见えないことに気づいたのです。そう言えば、この3日间は脱毛そのものも行っていません。さらに、口元に手をやると、指先に髭剃り迹がほとんど感じられず、ツルッとした感触だけが伝わってきます。 动揺した私は、バスルームから飞び出すと、ずぶぬれのまま姿见の前に立ち、全身を映してみました。 (ああ・・・やぱり・・・。) 身体の変化を感じたのは、やはり、気のせいではなかったのです。胸だけでなく、腰回りもどことなく丸みを帯び、全体的に曲线的になっています。さらに凝视するように目を近づけると、皮肤そのものも白っぽくなり、肌のきめが细かくなっているのです。もともと男性的な野性味にかけていたとは言え、そこまで女性的だったわけではありません。 私は急いで凉子を呼ぶと、それらの身体の変化を一つ一つ、説明しました。 しかし、凉子は、フンッと鼻で笑うと、 「そんなの気のせいよ。いくら、女の子の格好して、村井ちゃんたちの相手をしているからって、身体まで女の子になるわけないじゃない。きっと疲れているのよ。さあ、そんなこと気にしないで、薬饮んでゆっくり寝なさい。」 と言うだけでした。 私は、凉子の言う通り気のせいなのだと自分に言い闻かせ、その晩も与えられた锭剤を饮み眠りにつきました。私に希望をもたらすカレンダーの×印は、すでに40个程になっていました。 第8章-2 それから、十日ほど経ったでしょうか。その间も、少しずつ変化していた身体は、とうとうはっきりとした女性の身体的特徴を示すまでになっていたのです。 手足のむだ毛と髭は、まるで永久脱毛をした后のように、完全に消え失せ、迹形もなくなっているのです。体つきもすっかり女性的になり细いままのウエストラインとは対照的に、バストとヒップが、ふくよかな曲线を描いているのです。 そして最も恐ろしく感じたことは、自らの男性を示すシンボルが极端に小さくなってしまっていて、たとえ朝であっても、勃起することがほとんどなくなっていたのです。 私は、凉子に気のせいではなかったことを、动揺を抑えきれないあわてた口调で伝えました。 「裸になって、见せてみて。」 凉子は意外な程冷静な口调で言いました。 私は、そばに村井がいることも忘れ、凉子の言う通り全裸になると身体を向けました。 その瞬间、凉子は、惊いたような様子を见せ、 「确かに、変だわ。ねえ、村井ちゃん・・・?」 と、傍らにいた村井に同意を求めるように言ったのです。 「ああ、おかしいな・・・。でも・・・こんなことがあるのか?」 村井にも惊きの表情が浮かんでいます。しかし、二人の言叶にはどことなくわざとらしい雰囲気が感じられ、気のせいか、ほくそ笑んでいる感じもします。けれども、まさかだまされて、女性ホルモンを大量に饮まされていたなどということは、梦にも考えていなかったので、とにかく我が身に起こっている、ただならぬ変化を何とかして止めたいという一心で、村井の运転する车に乗り込みました。目的地は告げられませんでしたが、话しぶりから病院であることだけはわかりました。 第8章-3 そこは、町はずれにのある古びた个人病院でした。 玄関に入るなり、村井は受付に断ることもせず、ずかずかと廊下を进むと、诊察室と书かれた部屋に入っていきました。受付にいた中年の看护妇らしき女性も、そんな村井を止めません。私はすこし不思议に思いましたが、それが许されるほどの知り合いなのだろうと、大して気にも留めませんでした。 「ここはね、村井ちゃんの知り合いの病院なの。腕は确かだって。だから、奈绪美ちゃんも安心しなさい。」 凉子は私を安心させようと、落ち着いた口调で説明しました。 しばらくして、诊察室に呼ばれた私を白衣を着た医师らしき中年の男が招き入れました。その隣には、村井が无言のまま、立っていました。 男は、自らを『小岛』と名乗り、すぐ诊察を始めるから、服を脱いで横になるよう指示しました。私は心の中で、できる限り不安を打ち消しながら、ゆっくりと服を脱ぐと、指示された诊察台に横になりました。 「ほほぅ・・・。こ・・・これは・・・。」 小岛は、全裸の私をなめ回すような视线を送ると、一言つぶやいて后はただ黙り込んでしまいました。 私は、その视线にどことなくいやらしい雰囲気を感じ取り、左右の腕で、小指ほどに小さくなってしまった男性自身と、思春期の少女のような膨らみをみせている胸を隠しました。约二ヶ月もの间、女性として过ごしてきたことで自然にそんな耻じらいの仕草が出るようになっていたのかもしれません。 小岛は、その手を强く押しのけ、无言のまま一通りの诊察を続けると、なにやらカルテらしきものにペンを走らせました。 「これは、性同一性障害の一种ですな。但し、ホルモンのアンバランスにより、このまま、放置しておくと、心臓に负担がかかり、やがて生命そのものに危険が及ぶでしょう。」 今思えば、小岛の説明には、やや芝居がかったものがあり、もしも、その时の私に冷静な判断力が残っていたら、目の前の男が、村井たちとグルになって自分をだましていることに気づいたかもしれません。けれども、女性ホルモンの服用にすら気づいていない私には、それ以上の疑いの気持ちはありませんでした。自らの身体の変化を止めるために、目の前の医师の言うことを信じるしかなかったのです。 「せ・・生命の・・・危険? つ・・つまり、死ぬってことですか?」 私は、小岛の目を见つめながら、真剣な顔つきで寻ねました。 もし、ここで死んでしまうことにでもなったら、これまで约二ヶ月もの间、屈辱に耐えてきたことも无駄になってしまう。もしかしたら、いくら胁迫されたとは言え、このような立场になることを选択した自分に罚が当たってしまったのかもしれないという思いさえ沸いてきました。しかし、だからと言って、このまま死を受け入れることはできません。なぜなら、それは爱する结花との永远の决别を意味しているからです。私の脳裏には、魅力的な微笑みを浮かべている结花の面影がはっきりと浮かんできました。 「ど、どうしたら・・・治るんでしょうか?」 私は、うわずった声で、小岛の目を凝视しながら寻ねました。 「いや、これは、手术するより他はないですな。しかし、普通の手术ではないので・・・。」 小岛の言叶は、私の心に、より一层の不安をもたらしました。 「先生、それは・・・どんな手术なんですか?」 私は、できる限り冷静に寻ねました。 「いや、要は、一方のホルモンの活动を抑えてやればいいだけなんだが・・・。なかなか、难しい手术でなぁ。」 「そ、それをすれば・・・・手术を受ければ・・・治るんですか?」 私の叫ぶような质问に、小岛は、うなずきながら、 「ああ、成功すれば、完全に治る。ただ、难しい手术だからな。成功の确率は五十%だが・・・。」 「五,五十パーセント・・・」 私は、思わず小岛の口から出た数字を缲り返しました。 つまり、成功するか失败するか、いえ、生きるか死ぬかの确率が半々だということです。それは、あまりに危険な赌だと思いました。しかし、もしこのまま放置すれば、确実に死が访れてしまうのです。结花との生活だけを梦见ていた私には、もはや选択の余地はありませんでした。手术をし、成功すれば『完全に治る』という言叶を信じて、手术に同意するしかなかったのです。私は、小岛の差し出す手术の同意书に、震える指でサインをすると、小岛の目をすがるように见つめながら、绞り出すような声で言いました。 「お・・・お愿いします・・・先生。ぼ・・・僕を助けてください・・・。」 ほどなくして手术室に运ばれ、麻酔注射を打たれた私は、全身から力が抜けていき、やがて深い眠りに落ちたのでした。
【奈绪美的故事(日文版)】(0-8)作者:高野奈绪美
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